ゲームのロード時間を短縮して、快適ゲーム三昧
次はゲーミングマシン構成を紹介しよう。シーケンシャルリードが約430MB/sの最速クラスSSD「PX-256M2S」を搭載して、ゲームのロード時間短縮を狙っている。
ゲーミング構成で最も重要なビデオカードには、NVIDIAの最新ハイミドルレンジGPUとなる「GeForce GTX 560 Ti」を搭載する、MSI製の「N560GTX-TI Twin Frozr II OC」をチョイス。静音性や冷却性能に定評があるMSIオリジナルGPUクーラーの「Twin Frozr(ツインフローザー) II」や高信頼の固体コンデンサーなどを採用。さらにオーバークロックが行なえる独自ユーティリティーツール「Afterburner(アフターバーナー)」も使用できるのが魅力だ。
なお、GeForce GTX 560 Tiの詳細は、GeForce GTX 560 Ti――9年ぶりに復活した“Ti”の底力とは?を参照してもらいたい。
最大6台でのRAIDも組めるゲーミング構成!!
ゲーミングマシン構成と実売価格 | ||
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CPU | AMD「Phenom II X6 1100T Black Edition 」(Socket AM3/3.3GHz) | 2万2000円前後 |
マザーボード | MSI「890FXA-GD70」(AMD 890FX+AMD SB850/ATX) | 1万7000円前後 |
メモリー | PQI「DD31333-4G2D」(DDR3-1333 4GB×2枚) | 7000円前後 |
SSD | PLEXTOR「PX-256M2S」(256GB/128MB) | 5万6000円前後 |
光学ドライブ | PLDS「iHOS104-06(bulk)」(BD-ROM/DVDスーパーマルチ) | 6000円前後 |
ビデオカード | MSI「N560GTX-TI Twin Frozr II OC」(GeForce GTX 560Ti/1024MB) | 3万円前後 |
PCケース | CoolerMaster「HAF 912 Advanced」(電源なし/ATXミドルタワー) | 1万6000円前後 |
電源 | Corsair「CMPSU-750AXJP」(80PLUS GOLD/750W) | 1万9000円前後 |
合計金額 | 17万3000円前後 |
ゲーミングマシンにはAMD構成をチョイス。CPUはAMDの6コアCPU最上位、マザーボードも最上位の「AMD 890FX」チップセットを搭載したモデルだ。サウスブリッジに「AMD SB850」を搭載しているので、6台の6Gbps対応SSD/HDDを接続でき、RAID0/1/5/10の構築ができる。
PCケースには、高いエアフローと拡張性を備えるCoolerMaster製「HAF 912 Advanced」を選んだ。フロントUSB3.0ポートや2.5インチSSD/HDD用ベイ、水冷用ホール、各種ケーブルの裏面配線など、PCケースの旬なポイントを網羅している。
そして、電源はエコな80PLUS GOLD認証を取得する容量750WのCorsair製「CMPSU-750AXJP」を選択している。+12V出力は62Aの1系統なので、ハイエンドビデオカードも安心して使える。
FPSゲームでマップロード時間を計測
実際にゲームデータのロード時間を計測してみた。試したのは輸入版ながら人気の「Dead Space 2」、ちょっと古いがロードに時間がかかる「CRYSiS WARHEAD」と、ロード時間は長くはないが、ちょっと気になる程度の「Left 4 Dead2」で試した。
結果は「CRYSiS WARHEAD」で約13秒の短縮。もともと1分近く時間がかかる「CRYSiS WARHEAD」は、10秒以上短くなっても体感的にあまり差を感じなかったが、「Left 4 Dead2」では、確実に“速い”と感じられた。
話題のFusionで自作
最後はAMD初のGPU統合型CPUの「Fusion APU」と、SSDを組み合わせたファンレス、ノンスピンドルの静音・省電力マシンを作ってみよう。
キモのマザーボードには、未発売だが近日登場する予定になっているFOXCONN製のファンレスmini-ITXマザーボード「AHDIS-K」で組んでいる。ただ、「AHDIS-K」搭載のSerial ATAポートは、残念ながら3GbpsのSATA2になってしまう。せっかくの爆速SSDの性能を引き出せないのがもったいないが、ファンレス仕様の静音性を優先した。今回は製品が間に合わなかったが、MSI製の「Fusion APU」搭載mini-ITXマザーボード「E350IA-E45」なら、ファンレスではなくなるが6Gbpsに対応する予定だ。むろん、そのほかのメーカーからもFusionマザーボードは続々と登場する予定なので、じっくり選ぶといいだろう。
ファンレス仕様のマザーボードなら、あとは電源にACアダプターを使って、光学ドライブを搭載しなければファンレス、ノンスピンドルマシンが完成だ。24時間動作のサーバーマシンや地デジチューナーを搭載した地デジ録画マシン、リビングで使う動画再生マシンなどにオススメだ。
ファンレス・ノンスピンドルの静音・省電力マシン構成はコレ!!
静音・省電力マシン構成と実売価格 | ||
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CPU | AMD「AMD E-350」(1.6GHz) | マザーに組み込み済み |
マザーボード | FOXCONN「AHDIS-K」(AMD Hudaon D1/mini-ATX) | 1万2800円前後(予想) |
メモリー | PQI「DD31333-4G2D」(DDR3-1333 4GB×2枚) | 7000円前後 |
SSD | PLEXTOR「PX-64M2S」(64GB/128MB) | 1万5000円前後 |
合計金額 | 3万4800円前後 |
PCケースと電源は好みで選ぼう。オススメはACアダプターが付属するmini-ITXケースだが、日本サービス製のACアダプター変換キットなどを使えばAC化は容易にできる。
なお、「Fusion APU」で組んだシステム(HDD使用)の消費電力は、CPU負荷100%時でも32W前後と低いので、80WクラスのACアダプターで十分動作可能だ。
ちなみに上記の構成は、発売予定のFOXCONN製マザーボード「AHDIS-K」の価格を、1万2800円前後と想定して算出している。同マザーボードの販売価格により、合計金額も変わってくるので、購入時にショップで確認してもらいたい。
SATA3.0対応のSSDを使ってワンランク上のマシンを目指そう
簡単にSSD搭載自作PCの構成を紹介してきたが、どの構成、用途でもSSDを搭載するメリットがある。1GB単価が最も安価になる2TB HDDと比べて、SSDの1GBあたりの単価は50倍近い230円前後になるが、“最速”、“快適”、“省電力”、“静音”などの自作PCならではの面白さを実感、追求できるのは、大きな魅力と言える。
最新スペックで一式組んでしまうのもいいが、現在使っているマシンに最速クラスのSATA3.0(6Gbps)対応SSDを追加して、マシンの動作をステップアップさせるのも、十分選択肢として考えられるだろう。