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爆速のSATA3.0対応SSDで、爆速マシンを自作しよう!!

2011年02月11日 12時00分更新

文● 富田 忠雄

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ゲームのロード時間を短縮して、快適ゲーム三昧

 次はゲーミングマシン構成を紹介しよう。シーケンシャルリードが約430MB/sの最速クラスSSD「PX-256M2S」を搭載して、ゲームのロード時間短縮を狙っている。
 ゲーミング構成で最も重要なビデオカードには、NVIDIAの最新ハイミドルレンジGPUとなる「GeForce GTX 560 Ti」を搭載する、MSI製の「N560GTX-TI Twin Frozr II OC」をチョイス。静音性や冷却性能に定評があるMSIオリジナルGPUクーラーの「Twin Frozr(ツインフローザー) II」や高信頼の固体コンデンサーなどを採用。さらにオーバークロックが行なえる独自ユーティリティーツール「Afterburner(アフターバーナー)」も使用できるのが魅力だ。
 なお、GeForce GTX 560 Tiの詳細は、GeForce GTX 560 Ti――9年ぶりに復活した“Ti”の底力とは?を参照してもらいたい。

「GeForce GTX 560 Ti」を搭載する、MSI製のビデオカード「N560GTX-TI Twin Frozr II OC」。2基の8cmファンで冷却するMSI独自のクーラー「Twin Frozr II」を採用している。ユーティリティーツール「Afterburner」が使えるのも魅力!

コア/メモリクロックは880MHz/4200MHz、搭載メモリはGDDR5 1024MBで、メモリバスは256bit。出力インターフェースは、DVI-I×2、miniHDMI×1という構成だ

最大6台でのRAIDも組めるゲーミング構成!!

ゲーミングマシン構成と実売価格
CPU AMD「Phenom II X6 1100T Black Edition 」(Socket AM3/3.3GHz) 2万2000円前後
マザーボード MSI「890FXA-GD70」(AMD 890FX+AMD SB850/ATX) 1万7000円前後
メモリー PQI「DD31333-4G2D」(DDR3-1333 4GB×2枚) 7000円前後
SSD PLEXTOR「PX-256M2S」(256GB/128MB) 5万6000円前後
光学ドライブ PLDS「iHOS104-06(bulk)」(BD-ROM/DVDスーパーマルチ) 6000円前後
ビデオカード MSI「N560GTX-TI Twin Frozr II OC」(GeForce GTX 560Ti/1024MB) 3万円前後
PCケース CoolerMaster「HAF 912 Advanced」(電源なし/ATXミドルタワー) 1万6000円前後
電源 Corsair「CMPSU-750AXJP」(80PLUS GOLD/750W) 1万9000円前後
合計金額   17万3000円前後

 ゲーミングマシンにはAMD構成をチョイス。CPUはAMDの6コアCPU最上位、マザーボードも最上位の「AMD 890FX」チップセットを搭載したモデルだ。サウスブリッジに「AMD SB850」を搭載しているので、6台の6Gbps対応SSD/HDDを接続でき、RAID0/1/5/10の構築ができる。
 PCケースには、高いエアフローと拡張性を備えるCoolerMaster製「HAF 912 Advanced」を選んだ。フロントUSB3.0ポートや2.5インチSSD/HDD用ベイ、水冷用ホール、各種ケーブルの裏面配線など、PCケースの旬なポイントを網羅している。
 そして、電源はエコな80PLUS GOLD認証を取得する容量750WのCorsair製「CMPSU-750AXJP」を選択している。+12V出力は62Aの1系統なので、ハイエンドビデオカードも安心して使える。

AMD 890FXチップセット搭載のMSI製マザーボード「890FXA-GD70」。6台の6Gbps対応SSD/HDDを接続でき、RAID0/1/5/10の構築ができる

80PLUS GOLD認証を取得する容量750WのCorsair製電源ユニット「CMPSU-750AXJP」。すべてのケーブルを取り外し可能なほか、負荷レベルに合わせてファンを3つのモードで調整する

FPSゲームでマップロード時間を計測

 実際にゲームデータのロード時間を計測してみた。試したのは輸入版ながら人気の「Dead Space 2」、ちょっと古いがロードに時間がかかる「CRYSiS WARHEAD」と、ロード時間は長くはないが、ちょっと気になる程度の「Left 4 Dead2」で試した。
 結果は「CRYSiS WARHEAD」で約13秒の短縮。もともと1分近く時間がかかる「CRYSiS WARHEAD」は、10秒以上短くなっても体感的にあまり差を感じなかったが、「Left 4 Dead2」では、確実に“速い”と感じられた。

ゲームのロード時間(単位:秒) ←fast

話題のFusionで自作

 最後はAMD初のGPU統合型CPUの「Fusion APU」と、SSDを組み合わせたファンレス、ノンスピンドルの静音・省電力マシンを作ってみよう。
 キモのマザーボードには、未発売だが近日登場する予定になっているFOXCONN製のファンレスmini-ITXマザーボード「AHDIS-K」で組んでいる。ただ、「AHDIS-K」搭載のSerial ATAポートは、残念ながら3GbpsのSATA2になってしまう。せっかくの爆速SSDの性能を引き出せないのがもったいないが、ファンレス仕様の静音性を優先した。今回は製品が間に合わなかったが、MSI製の「Fusion APU」搭載mini-ITXマザーボード「E350IA-E45」なら、ファンレスではなくなるが6Gbpsに対応する予定だ。むろん、そのほかのメーカーからもFusionマザーボードは続々と登場する予定なので、じっくり選ぶといいだろう。
 ファンレス仕様のマザーボードなら、あとは電源にACアダプターを使って、光学ドライブを搭載しなければファンレス、ノンスピンドルマシンが完成だ。24時間動作のサーバーマシンや地デジチューナーを搭載した地デジ録画マシン、リビングで使う動画再生マシンなどにオススメだ。

FOXCONN製ファンレスmini-ITXマザーボード「AHDIS-K」。CPU/GPU統合型モバイル向け新プロセッサーの「AMD E-350」を搭載。「AMD E-350」はデュアルコアの1.6GHz動作だ

映像出力はDVI-D/HDMI/D-Subの3系統。ギガビットイーサネット(Realtek/RTL8111E)、5.1chサウンド機能(Realtek/ALC662S)を装備している

SATA2(3Gbps)で「PX-64M2S」を使用すると、シーケンシャルリードが6Gbps時に比べて100MB/s近くダウンしている

ファンレス・ノンスピンドルの静音・省電力マシン構成はコレ!!

静音・省電力マシン構成と実売価格
CPU AMD「AMD E-350」(1.6GHz) マザーに組み込み済み
マザーボード FOXCONN「AHDIS-K」(AMD Hudaon D1/mini-ATX) 1万2800円前後(予想)
メモリー PQI「DD31333-4G2D」(DDR3-1333 4GB×2枚) 7000円前後
SSD PLEXTOR「PX-64M2S」(64GB/128MB) 1万5000円前後
合計金額   3万4800円前後

 PCケースと電源は好みで選ぼう。オススメはACアダプターが付属するmini-ITXケースだが、日本サービス製のACアダプター変換キットなどを使えばAC化は容易にできる。
 なお、「Fusion APU」で組んだシステム(HDD使用)の消費電力は、CPU負荷100%時でも32W前後と低いので、80WクラスのACアダプターで十分動作可能だ。
 ちなみに上記の構成は、発売予定のFOXCONN製マザーボード「AHDIS-K」の価格を、1万2800円前後と想定して算出している。同マザーボードの販売価格により、合計金額も変わってくるので、購入時にショップで確認してもらいたい。

SATA3.0対応のSSDを使ってワンランク上のマシンを目指そう

 簡単にSSD搭載自作PCの構成を紹介してきたが、どの構成、用途でもSSDを搭載するメリットがある。1GB単価が最も安価になる2TB HDDと比べて、SSDの1GBあたりの単価は50倍近い230円前後になるが、“最速”、“快適”、“省電力”、“静音”などの自作PCならではの面白さを実感、追求できるのは、大きな魅力と言える。
 最新スペックで一式組んでしまうのもいいが、現在使っているマシンに最速クラスのSATA3.0(6Gbps)対応SSDを追加して、マシンの動作をステップアップさせるのも、十分選択肢として考えられるだろう。

これまでのベンチマークの結果からも分かるとおり、SATA3.0(6Gbps)対応SSDは、最新マシンを作る時はもちろん、既存のマシンを強化するときにも、マシンスペック向上の大きな力となってくれるはずだ

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