タブレット部はCPUのSnapdragon 1.3GHzで動作しており、ディスプレーサイズは10.1型の1280×800ドット。ノートパソコンとしてはちょっと小さめだが、まあまあ実用的なサイズといえる。
ただ、タブレット部のOS変更や、昨年来吹き荒れているタブレットブームを反映してか、戦略的に変わってきた部分もある。
ベック「タブレット部だけを『LePad』(楽Pad)として販売する予定です。また、キーボード付きのドックや、充電用ドックも用意します」
すなわち、ある程度「単独で使うタブレット端末」として、タブレット部単独で利用されることを期待しているのだろう。またそれとは別に、商品化の時期やハードウェアの詳細は未定だが、Windowsベースのタブレットの商品化も準備されている。サイズ的にもLePadとほぼ同様だ。
ベック「実は、2つのタブレットで使われている(ドッキング用)コネクターは同じものです。Windowsベースのタブレットが商品化されることになれば、このコネクターがLenovoでの標準的なコネクター、ということになるでしょう」
ThinkPadも着実に進化
起動を高速化する「Enhanced Experience 2.0」に注目
ThinkPadももちろん元気だ。一番気になる製品は、コストパフォーマンスの良さが光る、発表されたばかりの「ThinkPad X120e」だろうか。バッテリーが6セルで駆動時間が約6.6時間、価格は400ドル(約3万2000円)からということだから、かなり魅力的なものに見える。
ベック「Fusion APUを採用したことで、処理速度とバッテリー駆動時間が大幅に向上しました。外装やデザインなどはほとんど変化していませんが、新しくHDMI出力端子が搭載されています」
もうひとつの新製品が「ThinkPad Edge E420s」だ。ThinkPad Edgeシリーズはコストパフォーマンスにこだわった製品で、どちらかというとIdeaPadシリーズに近い作りの部分がある。だが、それでも「ThinkPad」である部分は少なくない。
ベック「ThinkPadである理由は、世界的に展開している企業や、海外でも使いたい個人に対応するためです。世界中で同じモデルが、同じサプライとサポートが受けれることが重要。その要素を加味しているからこそThinkPadなのです」
「E420は価格重視ですが、『s』はもうちょっとこだわりのある人向けの製品です。Tシリーズにおける『T410』と『T410s』との違いに似ています。ちょっと軽く、ちょっと操作性にこだわったもの、という感じでしょうか」
通常のThinkPadでは、左右ボタンが独立したタッチパッドが採用されているが、E420sではMacBookなど一部のノートパソコンで採用が進んでいる、ボタンレスのタッチパッドが使われている。この種のタッチパッドには、操作性に難があるものも多いのだが、使って見た限りではパッド下部のクリック感も良好で、「こだわり」の名にふさわしいものがあった。
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