NECが発売するビジネス向けノートPC、VersaPro UltraLiteシリーズは軽量・薄型をウリにするモデルだ。今回は新登場した同シリーズ初のCore i7搭載機「VersaPro UltraLite タイプVC」(以下、タイプVC)に注目したい。
特徴としては、A4サイズほどの筐体で重量約868gを実現していながら、高性能CPUであるCore i7を搭載したことが挙げられる。
剛性の高いマグネシウム素材を採用し、耐圧150kgfと76cmの落下テストをクリアする剛性の高さも魅力となっている。防滴キーボードを採用している点も安心感につながっている。
以上のような特徴をみると、以前レビューしたレッツノートの「CF-R9」(関連記事)が対抗馬になると思われるので、比較を交えつつ見ていきたい。
評価機は、CPUとしてCore i7-620UM(1.06GHz)、PC3-8500に準拠した3GBのDDR3メモリー、62GBのSSDなどを搭載した直販価格29万4000円の構成だ。
ちなみに、タイプVCの最小構成価格は24万8000円。最小構成の内容は、CPUとして同じCore i7を採用し、メモリーは1GB、160GBのHDDなどを搭載する。純粋な価格比較では実勢価格19万円前後のCF-R9より高いが、性能面ではどれくらいの違いが現れるのだろうか。
両機種ともに搭載するCPUは同じで、ジャストB5サイズのレッツノートのほうが幅と奥行きは小さい。しかし、タイプVCのほうが薄型で厚みもほぼ均一だ。
厚みのないビジネスバッグでは、タイプVCの薄さが有利に働く。しかし、CF-R9は幅が小さいのでバッグに縦入れし、その横に書籍などを入れるスペースを確保できる。サイズ面では互角といったところだろう。
ただし、CF-R9の液晶ディスプレーが10.4型の1024×1080ドットなのに対し、タイプVCは12.1型ワイドの1280×800ドットと解像度は広い。作業領域が広い分、タイプVCに軍配が上がる。
重量は、CF-R9が約930g(最小構成時、以下同)でタイプVCが約868gだ。しかし、CF-R9がHDDを搭載しているのに対して、評価機のタイプVCはSSDを搭載している。メーカー公称値では、2.5型HDDに搭載すると最大99g増、無線LAN搭載で11g増となるため、最小構成モデルではCF-R9に軍配が上がる。
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