経済産業省が目指すのは
ARを使った空間のIT化!?
これまで、エンターテイメントや広告、携帯キャリア、コンテンツホルダーの視点からARの試みや製品を紹介してきたが、はたして国はARに対してどんなスタンスを取っているのだろうか? 調べたところ、経済産業省が「e空間実証事業」というプロジェクトを進めていることが分かった。はたして経済産業省のe空間実証事業は、どういった目的でARを活用していくことを考えているのだろうか?
経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課の加藤幹也さんにうかがってみた。e空間のコンセプトは「電波や可視光通信、センサーなどの情報技術を使い、街や地域などの空間ごとIT化したら、何かオモシロいことができないか」というもの。また、日本のITサービス産業の生産性向上をはかり、そのために目指す技術のひとつとしてARを活用し、現実+情報の中で見えてくる世界観を提示して、「今だけ、ここだけ、あなただけ」のサービスを実現したいという。
e空間実証事業とは、毎年モデルサービスを選出し、経済産業省の委託事業として、一部経済産業省の予算で実証してもらうもの。つまり、ARに取り組んでいる企業をバックアップするため実証を通じて、サービスの在り方やプライバシーや電波等の規制制度の在り方を検討するというものだ。
現在、4つのモデルサービスがあって、連載2回目で紹介した博報堂DYメディアパートナーズの「ブラタモリ提供ブラアプリ」はそのひとつ。他にも、東京急行電鉄、電通関西支社、東急ハンズが参入している。はたして各社はどんなサービスを展開しているのだろうか?
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第5回
デジタル
本当の「AR」とは? ARの歴史と未来の姿を追う! -
第3回
デジタル
変化を続け、成長するモバイルAR -
第2回
デジタル
ARは広告業界の次世代ツールになりえるか? -
第1回
デジタル
ARによる新しいエンターテイメントの形 -
デジタル
AR~拡張現実~人間の“現実感”を高めるテクノロジー - この連載の一覧へ