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セカイカメラの強敵!? ARアプリ「Layar」を試す

2009年10月15日 20時30分更新

文● 広田稔/ASCII.jp編集部

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 「セカイカメラ」の登場により、このところiPhoneではAR(現実拡張)アプリが注目を集めている(関連記事)。先日開かれたCEATECでも、セカイカメラを利用した興味深いデモがネットで話題になった(関連記事)。

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Layer。登場時でバージョン2.0

 そんなセカイカメラの強敵(ライバル)と言えそうなARアプリが15日、App Storeにて公開された。それがオランダのSPRXMobileが手掛ける「Layar」だ(iTunes Storeで見る)。

 Layarは今年8月、iPhoneに先駆けてAndroid版が日本で公開されており、これに次いでiPhone版が登場した。価格は無料。対応機種はiPhone 3GSで、動作にはiPhone OS 3.1が必要だ。

 Layarの特徴はズバリ、周辺の施設情報を探す用途に便利という点。まずアプリを起動して、レストランやコンビニ、地下鉄、銀行のATM、観光スポットといったジャンルを選択。その後、iPhoneを風景にかざすと、iPhoneのカメラで撮影している風景に施設情報をかぶせて表示してくれるという仕組みだ。

Layer

コンテンツをすべて見るには、画面下の「Popular」タブを開いて「Show next layers」で進めていけばOK。よく使うコンテンツは、右上の「★」をタップしてモードを切り替えて、各コンテンツ欄の右端に表示された「★」をオンにしておけば、「Favorites」タブからすぐにアクセスできる

Layer

例えば、近くの駅を探したい場合は「駅ドコ検索」を選べばOK

iPhone 3GSが取得した位置情報を元に付近の駅を割り出して、画面に「○」で表示してくれる。「○」にタッチすると、駅名などの詳細情報が確認可能だ。もちろんユーザーが別の方角を向けば、その方向にある駅が画面に「○」で現れる

駅を地図上に表示したり、リストで一覧することも可能だ

右上の「Settings」ボタンで設定画面を開き、表示する範囲や種類を指定すれば、表示する「○」を絞り込める

Layer

ここで画面右下にある矢印アイコンをタップして、「Take me there」を選ぶと……

Layer

「マップ」アプリに切り替わって、目的地までのルートが表示される。あとは案内に従って、駅に向かえばいい

 このように周辺の施設を直感的に探せるのが、Layarの醍醐味だろう。


38ジャンルのコンテンツを提供

 海外企業が提供するアプリというと、情報の充実度に不安を感じる人もいるかもしれないが、システム・ケイという企業がSPRXMobileとオフィシャルパートナー契約を結んでおり、現在、38ジャンルの国内向けコンテンツを提供している(一覧はこちら)。

 中にはユーザー参加型の「みんなのlayer」というコンテンツも用意されており、会員登録することでセカイカメラのように街中にコメントや画像を残すことも可能だ(ただし、検証時はiPhoneアプリから会員登録できなかった)。

「みんなのlayer」。まだユーザー数が少ないのか、弊社の周囲にはコメントなどが投稿されていなかった

「Layar local search」を使えば、キーワードを入力してGoogleから情報を引き出して表示してくれる

 ざっと数時間試してみたところ、エラーが表示されたりアプリが落ちたりすることがあったものの、それでも目で目的地のある方向を確認できるというのは便利だ。無料アプリなので、iPhone 3GSのユーザーはぜひとも試してほしい。


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