大容量ファイルを楽々送信
仕事でパソコンを利用していて、悩ましいのが数十MB以上の大容量のファイルを誰かに送りたいといった場面。メールでは送れないし、CDやDVDに書き込んで送っていると時間がかかってしまう。
こうしたときに役立つのが、ファイル転送サービスである。サービスを提供しているウェブサイトにアクセスしてファイルをアップロードすると、URLが発行される。これを送りたい相手に伝えて、ウェブサイトからダウンロードしてもらうという流れだ。多くのサービスが無償で提供されているので、ぜひ使ってみよう。
firestorage
1ファイルあたり2GBまでのデータを送信できる、ファイル転送サービスが「firestorage」だ。とにかく手軽に使えるのが特徴で、会員登録しなくても使える。
使い方は、まず「著作権侵害や違法なファイル・URLではない」と書かれたチェックボックスをクリックし、続けて「アップロード」ボタンをクリックする。表示されたダイアログからファイルを選ぶと自動的にアップロードが始まり、完了と同時にURLが発行される。あとはファイルをダウンロードしてもらいたい相手に、メールなどでURLを伝えれば完了と、とにかく手早くファイルを送付できる。
オプションで、ダウンロード用のURLにアクセスした際にメッセージを表示したり、あるいはアップロード時に設定したパスワードを入力しなければダウンロードできないようにしたりすることも可能。また有料会員になれば、SSLでファイルをアップロード/ダウンロード可能になる。無料会員でもアップロードしたファイルの管理ができる。
暗号便.jp
ファイル転送サービスを使う上で、やはり気になるのはセキュリティだろう。そもそもインターネットにはつねに盗聴の危険性がつきまとうため、重要なデータを送信するときには使いづらい。
こうしたニーズに対応したファイル送信サービスとして提供されているのが「暗号便.jp」だ。送信できるファイルの容量は100MBと少なめだが、会員登録せずに利用してもウェブブラウザとウェブサーバ間の通信はすべてSSLによって保護されるほか、正しいパスワードを入力しなければダウンロードできないように設定することも可能。またサーバ上では暗号化された上で保管されるという点も安心感につながっている。
会員登録を行えば、オンラインストレージとして利用することが可能なほか、ファイルにデジタル署名を付加するといったこともできるようになる。セキュリティを重視するなら、1度試したいサービスだ。
UP300.net
とにかく手軽さを重視するなら、「UP300.net」をおすすめしたい。firestorage、暗号便.jpと同様に会員登録不要で使える上、インターフェイスもスッキリしていて使いやすい。
使い方を紹介すると、ウェブサイトにアクセスして上の方にある「ファイルを選択」ボタンをクリックし、ダイアログ上でアップロードするファイルを指定する。続けて下の方の「ファイルを選択」ボタンを押せばアップロードが始まり、URLが表示されるという流れだ。ダイアログの操作をのぞけば、必要なクリック数はわずかに2回。その分機能も絞り込まれているが、1つのファイルをセキュリティを気にせず送信したいということであれば、これほど手軽なサービスはないだろう。
FileTruck
ここまで紹介してきた登録不要型のファイル転送サービスは、アップロード後に発行されるURLを相手に伝えなければならない。これに対し、ユーザー登録型のファイル転送サービスは、メールの送信まで肩代わりしてくれるのがメリット。このユーザー登録型のサービスで、最大1GBと大容量ファイルの転送をサポートしているのが「FileTruck」だ。
アップロードはウェブメールのようなインターフェイスを利用して行う。宛先のメールアドレスと差出人名、メッセージを入力した後、送信するファイルを選択して「ファイル送信」をクリックすれば、相手のメールアドレスにメッセージとダウンロード用URLが送信されるという仕組みだ。アドレス帳の機能もあり、1度送信した相手ならば再度メールアドレスを入力する必要はない。これまでに送信したファイルの履歴が見られるといったことも、会員登録型であるFileTruckの利点だろう。
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