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不況に打ち勝て! Core i3/i5で激安PC自作 第4回

10万円前後で自作するCore i5+グラボ搭載マシン

2010年02月26日 12時00分更新

文● H14 富田忠雄

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ビデオカードは価格性能比が
抜群のRadeonでキマリ!

SAPPHIRE「VAPOR-X HD5750 1G GDDR5 PCIE DUAL DVI-I/HDMI/DP」

実売価格:1万7000円前後

2スロットサイズの同社オリジナルクーラー「VAPOR-X」を搭載

 最新のDirectX11への対応や高い3D性能、省電力性能で大人気となっているAMD「Radeon HD 5000」シリーズのミドルレンジGPU「Radeon HD 5750」をチョイス。2スロットサイズとなるフード付きのオリジナル冷却クーラーを採用しており、コアとメモリークロックがオーバークロックされているのが特徴だ。クロックアップは若干だがコアが700MHzから710MHz、メモリが4.6GHz(1150MHz)から4.64GHz(1160MHz)にアップされている。PCI Express補助電源は6ピンタイプが1基必要で、メモリにはGDDR5の1GBを採用。出力インターフェースはHDMI/DisplayPort/DVI×2基を装備している。
 ちなみに、海外の3DゲームはNVIDIAのGeForce環境で作られている。そのためゲーム起動時にNVIDIAのロゴが出てくるゲームが非常に多い。Radeonだと動作不安定やパフォーマンスが出ないことを心配する人もいると思うが、ほとんどのゲームはRadeonで十分快適に遊べるので安心しよう。

各ビデオカードの比較表
GPU Radeon HD 5870 Radeon HD 5850 Radeon HD 5770 Radeon HD 5750 Radeon HD 4890 Radeon HD 4770 GeForce GTX 275 GeForce GTX 250
コードネーム RV870 RV870 RV840 RV840 RV790 RV740 GT200 G92b
トランジスタ数 21億5000万 21億5000万 10億4000万 10億4000万 9億5900万 8億2600万 14億 7億5400万
プロセスルール 40nm 40nm 40nm 40nm 55nm 40nm 55nm 55nm
シェーダバージョン 5.0 5.0 5.0 5.0 4.1 4.1 4.0 4.0
DirectX対応 11 11 11 11 10.1 10.1 10.0 10.0
シェーダ/ストリーミングプロセッサ数 1600基 1440基 800基 720基 800基 640基 240基 128基
テクスチャ
ユニット数
80基 72基 40基 36基 40基 32基 80基 64基
ROPユニット数 32基 32基 16基 16基 16基 16基 28基 16基
コアクロック 850MHz 725MHz 850MHz 700MHz 850MHz 750MHz 633MHz 738MHz
シェーダクロック 850MHz 725MHz 850MHz 700MHz 850MHz 750MHz 1404MHz 1836MHz
メモリクロック 4.8GHz相当 4GHz相当 4.8GHz相当 4.6GHz相当 3.9GHz相当 4GHz相当 2.268GHz相当 2.2GHz相当
メモリ種別 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR3 GDDR3
メモリインターフェイス 256bit 256bit 128bit 128bit 256bit 256bit 448bit 256bit
メモリ容量 1GB 1GB 1GB 1GB/512MB 1GB 1GB 896MB 1GB/512MB
PCI Expressタイプ 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
PCIe電源タイプ 6ピン×2 6ピン×2 6ピン×1 6ピン×1 6ピン×2 6ピン×1 6ピン×2 6ピン×1
消費電力 188W 151W 108W 86W 190W 80W 219W 150W

 もう少しGPU自体について話しておくと、「Radeon HD 5700」シリーズはハイエンドモデルとなる「Radeon HD 5800」シリーズより演算ユニット数や動作クロックなどのスペックは低いが、5800シリーズを上回る省電力性能を持っているのが特徴だ。メーカー公称値はアイドル時の消費電力が16Wで、最大が86Wで、NVIDIAのミドルレンジGPU「GeForce GTS 250」との最大消費電力差は64Wにも達する。
 5750の主なスペックはストリームプロセッサ数(SP数)が720基で、ROPユニットが16基となる。ひとつ上のモデルになる「Radeon HD 5770」はストリームプロセッサ数(SP数)が800基で、ROPユニット(レンダーバックエンド)が16基。コアクロック850MHz、メモリクロック4.8GHz(1200MHz)となる(関連記事)。
 同じVAPOR-Xクーラーを搭載する「VAPOR-X HD5770 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/ HDMI/ DP」は実売価格2万円前後になる。より高い3D性能を求めるなら、5770も視野に入れておこう。

上位GPUのRadeon HD 5770を搭載した「VAPOR-X HD5770 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/ HDMI/ DP」。Radeon HD 5750より3000円ほど高くなるが、より高い性能を求めるならこちらを選ぼう

 蛇足になるが、NVIDIA初のDirectX11対応GPUとなる開発コードネーム「GF100」こと「GeForce GTX 480/470」が3月下旬にいよいよ正式に発表される可能性がある。“GTX”を冠する型番からわかるようにハイエンドモデルになるので5万円オーバーは確実だと思われる。シングルGPUでは現在最高峰となる「Radeon HD 5870」を上回る3D性能を期待できるので、最強ゲーミング環境を目指すなら1ヵ月待つのが吉だ。

ドライバでOCできる

 Radeonはドライバーとともにインストールされる「Catalyst Control」から簡単にオーバークロックできるのも魅力だ。コストをかけずに性能アップできるので試してみよう。

「ATI Overdrive」にある「鍵」のアイコンをクリックすればオーバークロック機能は有効になる。コアとメモリクロックを徐々に上げていき動作の限界を探ろう

軽くオーバークロックしてみた

 実際に使用した「VAPOR-X HD5750 1G GDDR5 PCIE DUAL DVI-I/HDMI/DP」を使ってオーバークロックを試してみると、コアクロックは140MHzもアップした850MHz、メモリークロックは40MHzアップした1200MHz(4.8GHz)での動作に成功。バイオハザード5のベンチマークを計測してみると、デフォルトクロックから大幅にfpsが向上した。コアクロック140MHzアップの効果は絶大だ。なお、計測時の設定は解像度が1920×1080、描画設定すべて「高」、アンチエイリアス「8X」、モーションブラー「オン」の最高描画設定で行なっている。

BIOHAZARD5

BIOHAZARD5(設定High/単位:fps)better→

(次ページへ続く)

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