GeForce GTS 250のオーバークロック
次に、ミドルレンジに位置するGeForce GTS 250搭載ビデオカードでオーバークロックを試してみた。ここでは、GALAXYマイクロシステムズ製GeForce GTS 250搭載ビデオカード「GF PGTS250/1GD3」を利用したが、この製品は、コアクロック738MHz、メモリクロック1000MHz、シェーダクロック1836MHzで動作している。GeForce GTX 250の定格クロックは、コアクロック738MHz、メモリクロック1100MHz、シェーダクロック1836MHzであり、コアクロックとシェーダクロックは定格だが、メモリクロックは定格よりも100MHz低くなっている。
GALAXYマイクロシステムズ製GeForce GTS 250搭載ビデオカードのオーバークロック結果は、下の表のようになった。先ほどと同様に、まず、コアクロックのみを10%上げた状態、メモリクロックのみを10%上げた状態、シェーダクロックのみを10%上げた状態のそれぞれについて、3DMark VantageのPerfomanceモードとラストレムナントベンチマークの1280×720ドット時のスコアを計測した。こちらは、どの状態でも画面が乱れるようなことはなかった。
GeForce GTX 275の場合とは異なり、メモリクロックを上げたときが、3DMark Vantage、ラストレムナントともにスコアが最も上昇していた。もともと、定格よりもメモリクロックが低かったので、メモリ帯域幅がボトルネックになっていたのであろう。コアクロック、メモリクロック、シェーダクロックのすべてを同時に10%上げたところ、3DMark Vantageは途中でエラーになり、ラストレムナントは実行中にハングアップしてしまった。いろいろ条件を変えてテストしたしたところ、コアクロックを819MHz、メモリクロックを1090MHz、シェーダクロックを2001MHzにしたときが、両ベンチマークが完走した中で、最もスコアがよかった。出荷時の状態と比べると、コアクロックは11%、メモリクロックとシェーダクロックは9%ずつ向上したことになる。こちらも、マージンは1割程度であった。
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