Radeon HD 5750のオーバークロック
それでは、実際にRadeon HD 5750のオーバークロックを試してみる。ここでは、AMDのリファレンスボードを利用した。リファレンスボードなので、コアクロックとメモリクロックは定格通りで、コアクロック700MHz、メモリクロック1150MHz(GDDR5なので4.6GHz相当)となる。。
Radeon HD 5750搭載ビデオカードのオーバークロック結果は、下の表のようになった。まず、コアクロックのみを10%上げた状態とメモリクロックのみを10%上げた状態のそれぞれについて、3DMark VantageのPerfomanceモードとラストレムナントベンチマークの1280×720ドット時のスコアを計測した。どちらの状態でも画面が乱れるようなことはなかった。
ラストレムナントは、コアクロックを上げたときとメモリクロックを上げたときで、同じくらいのスコアアップであったが、3DMark Vantageのスコアは、コアクロックを上げたときのほうが大きく向上した。オーバークロックマージンは比較的大きく、コアクロックとメモリクロックの両方を20%向上させた状態でも、3DMark Vantageとラストレムナントが完走した。デフォルト状態と比べると、3DMark Vantageのスコアは約15%、ラストレムナントのフレームレートは約17%も向上しており、オーバークロックを行なう価値はありそうだ。
また、自動オーバークロック機能を実行したところ、コアクロック860MHz、メモリクロック1225MHzに設定された。メモリクロックは定格+6.5%なので控えめなオーバークロックだが、コアクロックは定格+23%とかなり大きくオーバークロックされている。この状態では、3DMark Vantageは完走したが、ラストレムナントは途中でハングアップしてしまった。自動オーバークロック機能は、ややアグレッシブな設定になっているようで、常用にするには、自動オーバークロック機能で設定されたクロックよりも少し下げておくのがよさそうだ。
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