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ペンタの意欲的デジイチ「K-x」に触る!

2009年10月15日 12時00分更新

文● 小林 伸

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一風変わった処理モードを搭載

今回新たに搭載された「クロスプロセス」機能。メニューでも意外と浅いところにあり、「OK」ボタンを押すことで呼び出せるパラメーター設定の中にも用意されており簡単に設定できるようになっている

 そのほか目新しい機能として「クロスプロセス」モードが新設された。本来のクロスプロセスとは、カラーポジフィルムをネガフィルム現像したり、カラーネガフィルムをポジフィルム現像したりなど、実際の適正な現像とは違った現像処理を行なうことで、一風変わった色やコントラストを見つけ出す現像方法のことをいう。

 クロスプロセスモードは、この遊びにも近い表現方法をデジタルで再現しようという機能である。いち早くデジタルフィルターを採用し始めたペンタックスの新しい提案である。

測距点が11点に増えたことでピント精度が高くなっているのを期待している

 このように、新しい機能というか今のデジタル一眼レフのトレンドは余すところなく搭載したK-xであるが、カメラの基本性能も手抜かりなくスペックアップされている。最高速度1/6000秒のシャッターユニットを始め、連写速度は3.5コマ/秒(JPEG時5コマまで)から4.7コマ/秒(JPEG時17コマまで)となり、オートフォーカスは5点測距から11点測距となった。

 測光こそ16分割測光と以前と変わりがないが、露出範囲は1EV~21EVだったものが0EV~21.5EVまでへと合計1.5EV分広がり、露出補正の範囲も±3EVへと範囲を広げている。最高感度はISO 12800相当までへと感度アップを果たしているなど、重箱の隅をつつくような地味なスペックアップをしている。しかし、これらの性能は実際の使用時に地味に効いてくる部分であるので、K-mユーザーの基本性能に対する不満だった部分はあらかた解決されるのではないかと思う。というより、他社で言えば中級機に近いスペック部分も存在するくらいである。


これは……どうやら「買い」だな

従来同様、SDメモリーカード(左、SDHC対応)と単三電池(右)を使用する。リチウム電池にも正式に対応しており、同梱されているのもリチウム電池になる。近年、単三電池を使用できるカメラが少なくなり貴重な存在になりつつある

 従来機からは大幅なスペックアップを果たし、競合他社の入門デジイチと肩を並べるか部分的には越えたK-x。ペンタックスの意欲作といっていい出来栄えで、入門機としてだけ扱うにはもったいないところばかりである。今回は少し触っただけだが、個人的にかなり所有してみたい気持ちになった。というわけで、ASCII.jpにて長期使用レポートをお届けする予定だ。乞うご期待!


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