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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第71回

手帳の情報化を支えるマイクロデスクトップ環境

2009年05月05日 17時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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jigletで成長するマイクロデスクトップ

 ウェブの情報をいつでも手帳から閲覧する。そんなスタイルを提案しているWILLCOM NSだが、この画面で動く小さなウィジェット「jiglet」は、ユーザーにあわせてWILLCOM NSを成長させる存在だ。

「デフォルトで搭載したjigletは、メールや手書きメモ、スケジューラー、アドレスブックなどの基本的な機能ですが、天気予報などの好みのjigletをダウンロードして追加できます」(福野氏)

 たとえばjigletの「スケジューラ」を用いれば、PCでなくWILLCOM NSを開いてワンタッチでGoogleカレンダーに反映させることができる。もちろんWILLCOM NSだけでスケジュール管理が完結すればそれに越したことはないが、デジタルとアナログを共存させたり、アナログからデジタルに移行するときに、システム手帳に収まるこの端末は良い相棒となる。

jiglets Gallery

jiglets Galleryからjigletをダウンロードする。将来的にはユーザー作成のアプリも登場しそうだ

 また、jigletの世界はさらに広がる可能性を持っている。

 「jigletの開発環境を、2009年夏までに公開する予定です。開発コミュニティーも作っていきます。プログラミングができる人なら、jigletを作ってもらえるようになります。あるいは、ウィザードのような簡単な操作で自分のjigletが作れる環境も考えています。欲しいアプリを自分で作って、他のWILLCOM NSユーザーに向けて公開できる、そんな発展を考えています」(福野氏)

 福野氏は、iPhoneのApp Storeのように販売可能になるかどうかはまだわからないとしているが、WILLCOM NS上でAPIを公開している様々なウェブサービスとのマッシュアップを進めたり、ウィジェットのアワードのようなモノを企画したい意向だ。

 手帳に入ったマイクロデスクトップは使うユーザーのアイディアで成長していく。NSを手にしたユーザーは、少しわがままに、どんなウィジェットやウェブサービスが手帳に入っていると便利か、考えてみるとおもしろいだろう。

WILLCOM NSで検索や文字入力を行なう

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