論理・展開
なぜいま「5枚プレゼン」なのか
シンプルでインパクトのある究極の企画書といえば「1枚企画書」(関連記事)であるが、すべての提案が「1枚企画書」で可能なわけではない。
企画の内容、あるいは提案する相手によっては1枚ではなく、複数枚の企画書にしたほうがいい場合もある。ただし枚数は、表紙を除いて「5枚に限定する」というのが秘訣である。
複数枚の企画書が必要とされるケース
ビジネスでの新しいプレゼンの方法として「1枚企画書」という提案を前著で行ないました。これは昨今のビジネスシーンで要求される「スピード企画」「スピード決裁」に応える究極の形であり、また成熟市場における差別化に必要な「思いつき」や「ひらめき」段階のアイデアを吸い上げる格好のツールでもあります。
しかしプレゼンの種類によっては、かならずしも1枚にしないほうが適切な場合があることも確かです。それは、複数枚でなければ語れない内容であったり、社内的な伝統や慣例が存在したり、あるいは提案する相手が1枚ではなく、紙を分けて順序立てて説明することを求めていたりするなど、さまざまなケースが考えられます。
→→→ 複数枚でなければ語れない内容がある
「企画書デザイン」が決め手となる
それでは、複数枚の企画書なら何枚でもいいかというと、そうでもありません。「これは大企画だ」と自慢したいがために、数十枚の企画書を提示する人もいますが、それだと見た瞬間、げんなりします。
企画書というのは、企画したすべてのことを網羅すべきですが、それはエッセンスの話で、企画でたどった思考の道筋を見せたり、苦労して作ったという汗をにじませるものではありません。
とはいっても、見た目がチープな企画書も考えものです。
現在のような成熟市場において、今後、商品なら商品の差別化をしようとすると、機能面での大きな転換は難しく、それより消費者がそれを手にしたことで得られる喜びや満足感といったものにシフトせざるを得ません。
要するに付加価値の高い商品やサービスの提案=プレゼンが主流になるということで、そこで注目されるのが「企画書デザイン」というものなのです。
→→→ 付加価値の高い企画の提案が主流になる
デザインといっても、それは単なる見た目の良さや小手先のテクニックを指すものではありません。未来を指向する感性、目に見えないものを構想する想像力、それに新たなものを生み出そうとする創造性などすべてを含むのがデザインという概念なのです。
→→→ デザインは、感性と想像力と創造性
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企画書をデザインするとわずか数枚で完結します。ではなぜ5枚なのか、ということをこれから説明することにしましょう。
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