英語が苦手な人にぜひ使ってほしい
―― ATOK 2009の目玉とも言える、英文入力支援機能の「ATOK 4E(for E)」はどういう背景から生まれてきたのですか。
竹原氏 ATOKはもちろん日本語入力システムですが、コンピュータにおける入力全般をサポートするという考えを以前より持っていました。その考えの延長線上として、次にどのような入力支援をするかと考えたとき、“英語”というのは自然な流れでしたね。
井内氏 弊社独自の調査結果では、ビジネスにおいてパソコンで英語入力を頻繁にされている方は3割くらいいらっしゃるというデータになりました。この3割のユーザーにおけるニーズがかなりあるのではないかと考えました。
竹原氏 具体的なユーザー像としては、英語に苦手意識を持っている人、より楽をして英語を入力をしたいと思っている人がメインになるかなと考えています。そもそも英語が本当に得意な人は別に支援がなくても、バリバリと直接入力できるのではないかと(笑)。一方で英語が不得意な人は1つ1つの単語を悩みながら入力するわけです。ATOK 2009ならば長い単語でも推測候補によって、選択肢を選ぶだけで入力できますし、日本語の意味から英単語に変換することもできます。
―― インターネット上のサービスと連携できるATOKダイレクトも随分変わりましたね。
竹原氏 ATOK 2008のATOKダイレクトで表示される解説ウィンドウには、プレーンテキストしか表示できませんでしたが、2009ではHTMLでの表現が対応可能になりました。つまり、画像やハイパーリンクが盛り込めます。
2008年10月に開発者ブログ上で、ユーザーがATOKダイレクトのプラグインを制作できる技術情報の提供を開始しまして、ATOK 2009用についても同様に公開しています。ジャストシステムという企業単独でできることには限度がありますから、ユーザー側から色々と面白いサービスが登場することに期待しています。