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「WWDC 2008」総括(その2)

iPhoneは2台目需要を埋めるケータイ!?

2008年06月20日 11時00分更新

文● トレンド編集部、語り●林信行

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iPhoneを生かした情報ビジネスを


── Androidの評判はどうでしょうか?

 これまでAndroidは、iPhoneと比べて使いにくいんじゃないかという見方もありましたが、先日、行われた「Google IO」というイベントの基調講演の映像などを見る限り、Android携帯もそれなりに使いやすそうです。少なくとも今日の多くのスマートフォンとは雲泥の差があると思っています。

Sidekick

Dangerが2002年に発売したモバイル端末「Sidekick」

 それから今年の初めに米マイクロソフトが買収した米Dangerという企業も、iPhoneよりも前にユーザーから絶大な支持を得ている本格的コンシューマー向けスマートフォンを作っています(関連記事)。そういった最新の優れたソフトを取り込めば、iPhoneとそれなりに競合していけるのではと考えています。

 話を「日本はiPhoneをどう迎えればいいか」に戻すと、今後、通信系企業にぜひやってほしいのは、iPhoneの強さを活かした情報ビジネスに積極的に取り組むということです(関連記事)。

 昨秋のiPod touchの発売後、NTT-BPらが東京の地下鉄の駅などで、期間限定でiPod touchユーザー向けに無料で無線LANを使えるようにした「Wifine」というサービスを提供しました。

Wi-Fine

Wi-Fineのウェブサイト。3月3日までiPod touchユーザーを対象に無料接続キャンペーンをやっていた

 こうした展開は、今後もっと増えてほしいですね。できればローカル広告などをうまく取り入れて、無料で提供してくれるとベストです。これからAndroidとか、いろいろな端末がでてくることだし、端末単位でのしばりなんて言うこともしないでほしい。

 どうも日本の会社は、やたらと保守的な印象を受けます。米国などでは、公衆無線LANサービスも「どうせ使うなら他社ではなくうちのサービスを使ってくれ」といわんばかりにパスワード不要で接続できるものが多いですが、日本だとアクセスポイントがそもそも非公開で、公開されていてもパスワードロックされているようなものばかりです。

 確かにそれがセキュリティー上問題になりかねることもあるわけで、日本の企業のやりかたもわからないでもないけれど……ちょっと厳しすぎな印象も受けます。

端末単位でのしばり 初期のWi-Fineは、iPod touchなど指定された端末でしか利用できなかった。

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