まさに“コア1つ分”だけ下の性能
PCMark Vantage
まずはオーソドックスに「PCMark Vantage」でどう評価されるかチェックしてみたい。画像の回転やムービー再生、テキストデータの一括処理など、一般的用途でのパフォーマンスを見るのに適したテストだ。テストは総合スコアだけを比較している。
あまりマルチコアをギリギリまで使う処理がないためか、X3 8750とX4 9850BEの差は5%程度。コア数の差というよりも動作クロックで差がついた、と考えてもよさそうだ。これはクアッドコアの9500が最下位であることからもこの推測を裏付けることができる。
3DMark06
次は「3DMark06」のCPU TESTのみのスコアを比較してみよう。「PCMark Vantage」と違い、CPUのコアをキッチリ使ってくるシビアなテストだけに、コア数と動作クロックの違いがどう関係してくるか見てみたい。
このテストでは少々動作クロックが遅くても、コア数が多い方が良いスコアを獲得できる。9500が2番手につけているが、僅差でX3 8750もその後を追っている。このテストにおいては1コア分の差はさほど大きくないといってよいだろう。
ちなみに、トリプルコア化&ダウンクロックしたX4 9850BEはこのテストはもちろん、以降のテストでもX3 8750と同じような結果を出している。どうやら本当にX4 9000シリーズのコアを1つ無効化しただけのものがX3 8000シリーズになっているようだ。
Superπ
それではコアの単純な計算力を次の一連のテストでチェックしてみたい。まずは古典的な「Superπ」から。ここでは104万桁の計算時間を比較している。
マルチスレッド化されてない、典型的なシングルスレッドアプリであるため、結果は動作クロックの高い順になるということは容易に想像できる。ただ、トップのX4 9850BEとX3 8750の動作クロックはわずか0.1GHz違い。ちょっとX3 8750の結果が悪すぎる感もあるが、今回比較したCPUの中での位置づけはなんとなくわかるはずだ。ちなみにトリプルコア化したX4 9850BEはエラーを出したため結果ナシとなっている。
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ