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トヨザキ社長のモテ本100本ノック 第1回

男としてのスキルを磨く

今月はフランソワ・ヴェイエルガンスでモテる

2008年04月25日 23時25分更新

文● 豊崎由美

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母の家で過ごした三日間

著者:フランソワ・ヴェイエルガンス
翻訳:渋谷 豊
出版社:白水社
価格:2415円(税込)
ISBN-13:978-4560092071

<どんな事柄であれ、
正しさを主張する人間は色気を失う>

 第126回芥川賞受賞作家にして、第1回大江健三郎賞受賞作家でもある長嶋有は傑作長篇『パラレル』の中で、語り手にそんな言葉を呟かせているわけですが、そのとおりでございますわね。正論ばかり吐く人って、なんかこう四角っぽいというか、きりきりしちゃってるっていうか、余裕がないっていうか、とにかくあんまり魅力があるようには見えませんの。

 で、ですね。あくまでも私見なんではありますが、そんなにルックスがいいわけでもないのにモテるタイプって、かわいげのあるダメ男のような気がするんです。どこか抜けたとこがあって、なのに自分ではそれと気づかず、指摘するときょとんとしたり、彼女に猛烈な勢いで怒られるとおろおろしちゃったり、時々心ここにあらずって目をしたり、女の人に好意を示されるとあらがえなかったり、そのくせ自分の彼女や奥さんのことが大好きで、にもかかわらず誘われれば断れなくてetc.etc.はたから冷静に見れば、かなーりダメな男にもかかわらず、なーんか独特の色気をかもしやがるんですよ、そういう輩って。

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