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米国IT事情を探る 最終回

政治はエンターテインメントだ! オバマガールと米大統領選

2007年12月18日 18時05分更新

文● 遠竹智寿子

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ライバルのジュリアーニガールズも


 この曲の続編として「Debate '08: Obama Girl vs Giuliani Girl」(オバマ・ガール対ジュリアーニ・ガール:YouTubeの動画)なども制作されている。 実は「barelypolitical.com」という政治をパロディ化したコンテンツを配信するサイトが、大もととしてあり、レリスやカウフマンも同サイトのメンバーとして名を連ねている。

 関係者たちのインタビューを聞くと、このサイトの目的は、パロディー化して単に騒ぎ立てたり、皮肉るといったことが目的ではない。むしろ若い人たちを含め一般の人々にもっと政治に興味を持ってもらいたい、自分たちのメッセージを伝えたいといった気持ちが、ウェブサイト立ち上げの動機になっているようだ。

 ちなみに、この10月には、米オンラインミニTVネットワークのNext New Networksがこのbarelypolitical.comを買収しているのも興味深い。



YouTubeで放映された、CNNのディベート番組


 日本では、いまだにインターネットを使った選挙活動が禁止されていたり、選挙中のホームページの更新は違反であるとかといった議論が続いている。しかし、アメリカではもはやそんな次元の低い話を聞くことはない。

 今年7月には、大手テレビネットワークのCNNがYouTubeとコラボした番組「CNN/YouTube Debate」(YouTubeの動画)を開催した。ブロガーたちがディベート会場に集まり、ヒラリーら大統領候補たちに質問を投げかけている。この様子を、テレビニュースやYouTubeが紹介し、ブロガーが自分の意見をブログに書くといった具合だ。

 そんな様子を見ていても、テレビや新聞などのメディア、そして政治家など、これまでネットを毛嫌いていた側が、その影響力を認めて共存する、あるいは利用する側になってきたのは確かだ。

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