AIRのモバイル対応は?
MAX Preview Nightで同席した、RIA(リッチインターネットアプリケーション)開発会社の方に話を聞いたところ、やはり開発しやすさやスタッフのスキルの充実度、顧客からのオーダーへの応えやすさなどにはFlash/AIRに一日の長があるという。Silverlightについてはビジネス面での導入しやすさに重きを置いたアピールが続いているものの、クリエイター/開発者が求めるノウハウの充実には、開発ツールが出たばかり(関連記事2)ということもあって、まだ時間がかかりそうだ。
しかし、ビジネスの主戦場は今やパソコンだけではない。モバイル(携帯電話機)が無視できない存在になっており、AIR、Silverlightともにいつモバイル対応を果たすかが今後の成功において大きな鍵になりそうだ。
アドビ システムズは今年2月に携帯電話機向けFlash再生環境「Flash Lite 3」でFLV(Flash Video)再生などの機能強化を表明しているが(関連記事3)、コンテンツの複雑な動きを制御する最新版スクリプト言語「ActionScript 3」は搭載を言明していない。MAX Preview Nightに参加した開発者は、「AS3(ActionScript 3)がケータイで実行できれば、かなり面白いことができる。ただ、Silverlightもスマートフォンに移植が進むだろうし、国内で(Windows MobileをOSに持つ)スマートフォンが普及すれば状況はどうなるか分からない」と語っていた。
ここ数年、アドビ システムズはケータイビジネスにも注力しており、AIRのモバイル対応についても、何らかの進展があると思われる。
会場に登場したonAIRバス!
McCormick PlaceのWESTは、つい最近建設が終わったばかりの真新しい施設で、内部にはまだ塗料の臭いも感じられるなど、AIRの門出にふさわしい会場と思われる。その新しくて広い会場内に、真っ赤に塗られたバスが乗り込んでいた。
側面には「onAIR」と大きくプリントされ、手作りのバス停看板まで飾られる凝りようだった。これはAdobe AIRのリリースを全米に告知するために各地を走ったというラッピングバスで、7月10日のシアトルを皮切りに、9月29日(つまりAdobe MAX前日)のシカゴまで18都市を延べ3ヵ月かけて走ってきたもの。
いかにもアメリカらしい演出だが、こうした会場の雰囲気を含めて、明日以降順次レポートをお届けする予定だ。