Flashがついに3D対応?
Adobe Flash(旧Macromedia Flash)は、ベクターグラフィックスをアニメーションさせたり、ActionScriptと呼ばれるスクリプト言語で条件分岐させてユーザーの操作に合わせて表現を変えるなど、ウェブ上のインタラクティブコンテンツのデファクトツールとして地位を固めている。
しかし、Flashはこれまで3D的な表現方法(背景をぼかしたレイヤーを重ねるなど)こそ可能だったが、3D CGツールとの連携は行なえなかった。Flashユーザーの中には、3DモデルをFlash形式にエクスポートするツールを自作するという猛者(例えば城戸雅行氏のhttp://www.roxik.com/を参照されたい)も現われているが、クリエイターたちは表現力の拡大のためにぜひとも3D対応を望んでいた。
どうやら、Flashの将来バージョンでは3D対応が行なわれるようである。具体的な内容は明かされなかったが、Adobe MAXには好例の「Sneak Peak」(スニークピーク)と呼ばれる現在開発中の面白い機能を披露する(製品に実装するかどうかは来場者の反応次第!?)イベントもあるので、何らかの形で披露されることが期待できる。
AIRにDRM搭載は必然
7月11日にβ版ランタイムとSDKがリリースされた、ウェブブラウザーを離れたウェブアプリ実行環境「Adobe AIR」(関連記事1)だが、これはクリエイター/開発者にFlashコンテンツとほぼ変わらぬツール/実行環境でAIRアプリを開発できることを知らしめる役割だったと思われる。ビジネスとして活用するには、AIRアプリを通じて提供されるコンテンツの著作権保護や改変防止など、さらに求められる機能がある。
AIRに似たコンセプトを打ち出す米マイクロソフト社の「Silverlight」(シルバーライト)も状況は同様で、ビジネス化するにはいかにクリエイター/コンテンツホルダーが求める機能を実装できるか、それらをユーザーに負担と感じさせることなく実現できるかが、普及の鍵を握ると思われる。
今回のAdobe MAXではそうした点についても、CTO(チーフテクニカルオフィサー)のケビン・リンチ(Kevin Lynch)氏から何らかの言及があると思われる。