秋葉原でまたまた妙な飲料が販売開始された。その名も「わさびらむね」と「カレーラムネ」。わさびとカレーを炭酸飲料にするという、冗談としか思えないコラボレーションが実現しているのだ。販売しているのはコトブキヤラジオ会館店。さっそく編集部でこの飲料の試飲会を実施し、そのすさまじい破壊力を体験してみた。
静岡産のわさびはどこ?
まずは、味が想像できそうな「わさびらむね」から挑戦してみよう。ラベルには“静岡名産のピリッとした「わさび」と昔懐かしい「ラムネ」の刺激的な出会い”と書かれている。原材料を調べると、果糖ぶどう糖液糖、酸味料、香料、ベニバナ黄色素、クチナシ青色素となっている。
あれ?わさびは?
ラベルをよく見ると、静岡産どころか“原材料にわさびは使用していません”という表記が! いきなりのカウンターパンチに試飲会参加者全員が早くも戦意喪失。これは「FINAL FANTASY XII ポーション」や、「北斗の拳パワードリンク」、「人間飲料 妖怪人間ベム」の時以上に、覚悟を決めなければならないようだ。
いよいよ栓を開け、まずは匂いを確かめる。ツンと鼻に突くわさびの刺激を予想していたのだが、実際はほとんどわさび臭はせず、ラムネの甘い香りがした。見た目は色の薄いメロンソーダだ。さっそくテイスティングといきたいところだが、興味本位で集まった試飲会参加者がいつのまにか蜘蛛の子を散らすように撤収していた。残ったのは正露丸を奥歯で噛むのが大好きという、特異な味覚を持つ編集部員永水ただ1人。まるでご馳走を目の前にした犬のようにワクワクする彼に、さっそくこの緑色の液体を飲ませてみた。
わさびといえばお茶漬でしょう!
どうやら、覚悟して飲んだ割には普通のラムネの味だったようだ。これではつまらない。我々が求めているのはこういう無難なコメントではないのだ! そうだ、せっかくわさび味なのだから、ご飯と混ぜて“わさび茶漬”にして食べてもらおう。
こうなったら我々が真の「わさびらむね」を味あわせてやる!
製品名が「わさびらむね」なのにも関わらず、わさびは使用しておらず、わさびの味も希薄。こうなったら本当の「わさびらむね」を我々の手で自作しようではないか。どっちがおいしいか今すぐ勝負だ!
用意したのは無糖炭酸飲料と練りわさび。本物のわさびを炭酸飲料で溶くだけという、料理下手でも作れるお手軽レシピだ。
――どうだった?
【永水】 「炭酸のおかげでわさびが飲みやすくなるかなと思っていましたが、ちっとも飲みやすくありません。全然甘くないし、飲み物になっていませんよ。喉が焼けるように痛いし、なにかの罰ゲームですかこれは!」(怒)
――でも“大人の味”でしょ?
【永水】 「ボク子供なんで、最初に飲んだ“わさび風飲料”のほうがいいです!」
――自作に失敗はつきもの。わさびと炭酸の比率を変えて、今度こそおいしい「自作わさびラムネ」を作ろう!
【永水】 「絶対無理です」(逆ギレ)
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