アニメは非常に沢山の人数によって作られている。
30分サイズのテレビアニメでも、1話あたりにかかる人数は莫大だ。だが、2002年に発表された新海誠監督の「ほしのこえ」はほぼ1人で約25分の作品を完成させた。そのクオリティの高さで話題を呼び、個人制作(インディーズ)アニメブームが沸き起こった。
そんな中、今回は「irodori」という映像ユニットに注目したい。その理由は、ユニットそのものが非常に大人数で、しかも定期的に作品を発表しつづけていることだ。
irodoriが第1弾として発表したのは、3Dアニメ「眼鏡」。2008年9月から2009年8月の一年間、毎月20日に新作を発表しつづけ、話題を呼んだ。1話あたり数分とはいえ、毎月完成された話を発表するというのはかなり珍しい。
作品は非常にエンターテインメントに富んだものになっていて、自主制作にありがちなアート的な分かりづらい作品とも違う。気楽に誰でも楽しめることが特徴の1つだ。
と言うのは簡単だが、毎月決まった日程で、1つの集団がアニメを作りつづけるのは、並大抵のことではないはず。irodoriではなぜそれができるのか。その謎を、監督のたつき氏に伺った。自主制作アニメーションの難しさと可能性を感じてもらいたい。