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スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典第102回

格安スマホの裏には「超高級」も存在している 大理石を使用したMobiadoの数々の端末

2018年08月06日 12時00分更新

文● 山根康宏

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 市販の携帯電話やスマートフォンでは物足りない、そんなユーザーのために生まれたMobiadoはノキアが市場を席巻していた時代に生まれました。Mobiadoの端末は削りだしのアルミボディーや高樹齢のローズウッドを使った高級製品。Android端末も出してラグジュアリースマートフォン市場の開拓を図りました。同社はどんな歴史をたどってきたのでしょうか?

アルミ削り出しや高級木製ボディー、ノキアをベースに高級機を輩出

 Mobiadoはカナダのメーカーで、2004年に創立されました。当時はまだスマートフォンは市民権を得ておらず、世界中ではフィーチャーフォンが多く使われていました。そのシェアの多くを握っていたのがノキアです。ノキアは毎月のように新製品を出していましたが、街中に出てみれば誰もがそのノキアのどれかの機種を使っている状況で同じものばかり。今と違って携帯電話に装着するケースは一般的ではなかったので、人と違うものを持つとなると、ノキアの最新機種をいち早く買う、そんなことくらいしかできなかったのです。

 一方では、100万円を超える携帯電話として「VERTU」が産声を上げ、2002年から超高級携帯電話をリリースしていました。ノキアからスピンアウトしたVERTUは内部にノキアのフィーチャーフォンを使い、外装に本物の素材を組み合わせることでラグジュアリー端末という分野を開拓していったのです。

 MobiadoはそのVERTUと似たコンセプトで独自の世界観を持った製品を生み出しました。Mobiado最初の携帯電話はクラシックなキャンディーバー形状で、ボディーはCNC(コンピューター制御)削り出しのアルミニウムでした。携帯電話のボディーにコストのかかるアルミニウムを使い、しかもCNCを使った正確な加工をする例はほかになく、Mobiadoの携帯電話はまるで精密機器のような美しい仕上げと質感で世間を驚かせました。価格は1100ドルから1600ドル、10万円を超える値段は高価ですが、VERTUの100万円台よりは安く、またVERTUとは違う方向を向いたラグジュアリーな製品でした。

Mobiadoの携帯電話

 Mobiadoはその後一転してローズウッドを使った木製ボディーの製品を投入します。

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