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盛田 諒の「アスキー家電部」 第34回

【完全版】いま本当にキッチンに欲しいもの アスキー家事男子座談会

2016年09月01日 15時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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巻末座談会「いま本当にキッチンに欲しいもの」

 男子いつも厨房にいる──お肉をいっぱい食べた調理家電特集、最後はキッチン家電についてぶっちゃけたところを語りたい。アスキーの家事男子(カジメン)に集まってもらった。本当にキッチンに必要なものは何か、家事好き男子のボーイズトーク。

盛田 諒 33歳、既婚・子なし。家電、文化担当。野生の整理収納アドバイザー。
西牧裕太 28歳、未婚。進行担当。掃除用具入れを欲しがるハードコア家事男子。
鈴木誠史 25歳、未婚。PC担当の新人くん。ベランダで稲作をはじめた農ボーイ。

盛田 諒

西牧裕太

鈴木誠史


1〜2人暮らし向きの家電が欲しい
盛田:いきなり暴論なんですけど、キッチン家電いらなくないですか?
西牧:いらないですね。
鈴木:スペースがないんですよ、キッチン家電を置く。
西牧:コンセントの奪い合いも起きますしね。
鈴木:うち、冷蔵庫の上に電子レンジが乗っかってて、隣の棚にトースターと炊飯器があるっていう配置になってます。
西牧:うちは冷蔵庫があって、隣に食器棚(酒棚)、棚の上に炊飯器。トースターや電子レンジはないです。
盛田:正直、機能だけ考えたら1〜2人暮らしで電子レンジとトースターなくてもいいと思うのよね。電子レンジの代わりに「せいろ」、トースターの代わりに「魚焼きグリル」。
西牧:家事が面倒なら電子レンジでしょうけどねー。せいろはうちのマストです。
鈴木:大体の家電が家族4人暮らし向けなんじゃないかって思うんですよ。1人暮らしに向いてない。
西牧:わかる。炊飯器も1人暮らし用だと急にしょぼく見える。
盛田:1人暮らし向け炊飯器といえば、ちゅーやんくんが「1膳炊きが欲しい」と言っててちょっと納得した。しかも炊いたまま食えるやつが欲しいと。ムチャだけど理屈としては納得。
西牧:そこにレトルトのなにかを載せて食べるのか、ラクそう。
盛田:要はキャンプの飯ごう炊さんですよ。
鈴木:いいっすねそれ。「ヘルシーコトコト」ってのを前にレビューしたんですけどそれに近いかも。ただ、やっぱり小型でごはんをおいしく炊きづらい。

レコルト「ヘルシーコトコト」

西牧:1人暮らしで感じるのは「これひとつ」っていえるオールインワンなやつが欲しいです。あとは趣味。
盛田:その意味だと今回の「ヘルシオ ウォーターオーブン」は万能調理家電に近いんだけど、めっちゃでかいんだよね。25kgくらいあって1人暮らしにはハードルが高い。
西牧:ガス台におけるサイズなら許容できます。25kgは重い……。
鈴木:この前ヨドバシで実物と値段見て、ムリだ……って思いました。自分の環境じゃその便利さを活かしきれないとも思います。
盛田:最新家電って基本的には巨大でオーバースペックなんですよね。わたしは「せいろ」めっちゃ推しますけど、せいろはスタッキングで庫内容量を増やせるわけですよ。でもオーブンレンジは高機能化・大容量化にしたがって大型化するしかない。
西牧:小さい部屋だと巨大な家電は悪目立ちしますからね。
鈴木:巨大な家電ってデザインも主張激しくないですか? 無印良品の家電みたいな感じで、家電同士に統一性があればいいんですけど。
盛田:わかる。最近パナソニックが統一性もたせたシリーズつくってるけど高いし。なんでキッチン用品みたいな「道具感」がないんだろうっていつも思う。


「全自動つくりおき機」なら欲しい
盛田:そもそも家電って「時間を短縮する」「手間を省く」意味があると思うんだけど、わたしたちみたいにちょっとは時間がある人って「料理イコールめっちゃ手間」につながらないから家電に求めるものが変わってくると思うんすよね。
西牧:そうですね。ある程度は好きなのでなんでも作るのですが、行きすぎると「それ店で食えばよくない?」って自分で思うときあります。なので最近は作り置きできるもの中心に作ってますね。
盛田:たとえば最近流行ってる「作り置きレシピ」あるじゃないですか。土日に常備菜めっちゃ作って保存するやつ。レシピ集がガントチャートみたいでめっちゃ難しいんですけど、あれが効率的に作れる家電なら欲しい気がする。
鈴木:もはやロボットの域じゃないですかそれ!欲しい。
西牧:欲しい!
盛田:料理もいいんだけど、生活そのものに革新を起こして楽しくするような。
鈴木:その家電でしかできない料理とか、作業があるんなら買うんですけどね。
盛田:バルミューダとか「これしかできない」をうまく見せたから売れたような気もするのよね。さっき西牧くんに言った「1台で全部」の対極にあるんだけど。
西牧:飽きるのが怖いから専門家電買えない……きっとがんばって別のもの作るんでしょうけど。
盛田:あと、料理にまつわる手間って料理そのものだけじゃなくて「洗う手間」「お手入れの手間」がめちゃくちゃ大きいと思うんすよね。そこのところ、いまだ巨大な食器洗浄乾燥機くらいしかソリューションないのは許せないところがある。
西牧:油をラクに、きれいに落とせるやつあったらいいですよね。
鈴木:1〜2人暮らしなら「びわこふきん」と「亀の子スポンジ」で充分快適に洗い物できますぜ。食洗機はいらない。

鈴木くんイチオシ、亀の子束子 スポンジたわし極〆 角型

盛田:出た、趣味がジジイの人だ……でもわかる。わたしはダスキンのスポンジと白雪ふきん使ってるけど。個人的にあったら欲しいと思うのは超小型の「ふきん洗濯機」。普通の洗濯物と一緒にふきん洗いたくないから。
西牧:換気扇はどうにかしたい。ダスキンの人使っているような水圧で洗うやつとか盛田さんが言ってた「エアコンみたいに自動で掃除する換気扇」とか。
盛田:ロボット掃除機に掃除させるべきはやっぱお風呂とキッチン、水回り、油回りだと思うんすよね。おうちの中でも1位、2位を争う面倒くさい家事だから。
鈴木:水と油って機械の弱点なんだろうなあ。家電あんまりいらないって言ってますけど、盛田さんが前にASCII倶楽部メールマガジンで紹介してたブログ「家事はレベルを上げて物理で殴れ」で言ってたことにはおおむね同意なんですよ。

匿名ブログ「家事はレベルを上げて物理で殴れ」

西牧:レベルを上げて物理で殴れとは?
盛田:ようするに「いい家電を使って究極まで時間短縮しろ、そのぶん自分が使いたいところに時間をわりあてろ。いいから時間は金で買え」って話。
西牧:自分の使いたい時間が家事だからなんとも……鍋手入れするの好きだし。
盛田:家事が休日の趣味ですからね、わたしたち。掃除は瞑想の時間です。
鈴木:ぼく、休日はベランダで洗濯物干しながら稲の様子見てます。
盛田:ベランダ稲作農家ですからね。話長くなりそうですね。
鈴木:やめましょうねこの話。別にしましょうね。
盛田:連載やりましょう。「サンキュー鈴木の週刊ベランダ稲作」。第1回は「ベランダで米を作るなら短粒米?長粒米?」


家事を楽しめるようにする家電が欲しい

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