●AI強化 ノイズキャンセルが便利
前モデルに比べ、CPUであるKryo 485は45%、GPU(Adreno 640)は20%も性能が向上したとのことだ。また、AIとして働くHexagon 690は、Tensor Acceleratorを実装し、パフォーマンスを大幅に向上させた。さらにこれらを組み合わせることで、従来モデルに比べてAIの処理能力が3倍に強化されるという。
AIによって便利になりそうなのがノイズキャンセリングだ。
スマホのマイク1つで周辺の騒がしい音と人間がしゃべっている声を聞き分けて判断。音声通話中、相手には騒音が一切消えた状態で、人間の声だけを届けるというデモを紹介していた。これはAIにより、通話と騒音を聞き分ける能力があるから実現できているというものだ。
カメラでは、CV-ISP(Computer Vision-ISP)により、4K HDR動画撮影中にポートレート風のイメージにできるようになった。
最近のスマホカメラのトレンドは「複数カメラ+AI」の組み合わせで、様々な画角で撮影できる一方、AI処理によって、画質をあげたり、新たな表現を提供するようになっている。すべては「インスタ映え」をねらったものだが、2019年のスマホも、複数カメラとAIが競争軸になることは間違いない。
各メーカーがSnapdragon 855のスペックを生かし、いかに他社と差別化したスマホを投入してくるか。いまから楽しみだ。
この連載の記事
-
第198回
トピックス
ドコモ新社長は“経済圏”拡大より、ネットワーク品質とショップ網の再構築を最優先すべきだ -
第197回
トピックス
なぜソフトバンクやKDDIのネットワークは強いのか 「2.5GHz帯のTD-LTE」最強説 -
第196回
トピックス
F1の裏に“レノボ”あり 500TBのレースデータを高速処理 -
第195回
トピックス
格安スマホ、キャリアより「シンプルで安い」とふたたび注目 -
第194回
トピックス
中国スマホメーカー、日本への攻勢強める 格安折りたたみスマホで勝負 -
第193回
トピックス
ドコモが狙う“スマホの次“ iPhoneから「Vision」の時代へ -
第192回
トピックス
KDDI「povo」世界進出へ “黒子に徹する”新ビジネスとは -
第191回
トピックス
スマホ基地局を安くする ドコモとNECが世界展開する「オープンRAN」とは -
第190回
トピックス
KDDI対ソフトバンク “快適な5G”競争に本気出す -
第189回
トピックス
ドコモはユーザーの期待を裏切らないよう、品質改善に資金をつぎ込んでいくべきだ -
第188回
トピックス
楽天・三木谷氏、モバイルの次は“AI” アマゾンとの違い強調 - この連載の一覧へ