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完全自腹! ガチで使うためのPCを自作

手順を把握すれば簡単! 自作PCの作り方

2018年05月04日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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CPUやメモリーをマザーボードに取り付け

 組み立て工程の“その1”は、マザーボードへのCPU、メモリー、CPUクーラーの取り付けになる。全体的に難しくはないが、取り扱い要注意な点が多い。とくにCPUの取り付けは、ちょっとした不注意が“CPUソケットのピン曲がり”という大惨事につながることもある。

ちょっとした不注意がピン曲がりにつながる。軽いピン曲がりなら、ピンセットなどを使って、戻せるが動作の保証はない

 CPUソケット側にピンがあるLGAタイプに変更になったときから、ピン曲がりは発生しており、長いこと初期不良交換はもちろん、無償修理の対象外だったが、最近は一部のメーカー(国内代理店)が無償修理の対象に変更(購入から一定期間のみ)している。

 ただ、あくまでも“修理”対応で、修理には長期間かかる旨が記載されている。いずれにせよ、PCを組むには、新たにマザーボードを購入する必要がある点は変わらない……。

注意を払いしつつ
Core i7-8700Kを取り付け

 LGA 1151対応CPUの「Core i7-8700K」を使って、取り付け手順を説明していこう。

1、マザーボード、CPUソケット横のレバーを押しながら横にずらし、CPUの固定カバーのロックを外す。【ポイント:プラスチッのカバーは外さない】

2、CPUが入っている透明プラスチックのケースを手元に用意

3、レバーを持ち上げる(同時にCPU固定カバーが持ち上がる)。【ポイント:どんなに気になってもCPUソケットのピンに触れては絶対ダメ。取り付け前にピンの曲がりがないか確認、ある場合はショップサポートに相談】

4、取り付けるCPUの端をつまんで持つ。裏面の端子は素手で触らないように注意する【ポイント:CPUを触る前に、金属に触れて体の静電気を逃がす。静電防止手袋を使うのも良いが、指先の余り部分などがCPUソケットのピン触れないように注意】

5、CPUとCPUソケットの切り欠きと▼の目印を確認しながら、CPUをソケットにそっと置く

6、固定カバーを被せ、レバーを1と逆の手順でロックする。CPU固定カバーをロックすると、プラスチックカバーが外れる。以上でCPUの取り付けは完了だ

ASUS製マザーには
取り付け補助ツールが付属

 ASUS製マザーボードの一部には、CPUの取り付けを補助する「CPU Installation tool」が付属している。CPUを持ちやすくするが、ツールの取り付け時に注意点があり、100%ピン曲がりを防げるわけではない。こちらの使い方も紹介しておこう。

CPUの取り付けを補助する「CPU Installation tool」。ASUS製マザーボードの一部に付属している

「CPU Installation tool」は、CPUに被せることで、持ちやすくする

取り付け手順は同じ。「CPU Installation tool」を取り付けた状態で、CPU固定カバーもロックする

CPUと「CPU Installation tool」は、4つツメで固定する。その際、CPU裏面を押して固定するのだが、指の油脂や塩分が付着するので、素手で触るのは厳禁だ

AMD Socket AM4はより簡単

 第2世代Ryzen、GPU内蔵APUのRyzen Gともに好調なAMD Socket AM4プラットフォーム。CPU取り付け手順の大まかな流れはインテルと同じだが、AMD CPUはインテルと異なり、CPU側にピンがある。ピン曲がりの不安は小さい。

 ただ、AMDのSocket形状は、CPUクーラーとともにCPUがソケットから抜けてしまう“スッポン”が起こることも。都市伝説の一種?“恐怖のシュウマイ”のような話だが、CPUとCPUクーラー受熱ベース部が固着してしまい“CPUクーラーを外したら、ソケットからCPUが消えた!といった事態に……。

 このスッポンは、固めのグリスが使われているAMD純正クーラー使用時に起こりやすいので要注意だ。

Socket AM4 CPUの裏面。ピンを曲げないように、端をつまむのはインテルと同じだ

ソケット横のレバーを上げてロックを解除。CPUソケット角とCPU角にある▼印を合わせて、そっと置く。CPUを軽く上から押してピンが差し込まれているのを確認したら、レバーを戻す

メモリー、M.2 SSDを固定すれば一段落だ

 メモリーの取り付けは、比較的簡単だが、誤った向きのまま力技でメモリーを差し込もうとして、メモリーを破損させてしまう事例もある。メモリースロットの突起と、メモリーの切り欠き位置を確認しながら、奥まで差し込もう。

 M.2 SSDもM2.スロットとM.2 SSD側の切り欠きを合わせて差し込み、ネジで固定する流れになる。

CPUとメモリー、M.2 SSDの取り付け作業は、写真のようにマザーボードの箱の上で作業するのが◎。ここまで組んだら、ひと休みだ

メモリースロットの突起と、メモリーの切り欠き位置を確認。なお、使用するメモリースロットの位置は、マザーボードのマニュアルで確認しよう

メモリースロットの片側にあるレバーを開き、スロットにメモリーを差し込む。切り欠きの位置を確認したら、メモリー両端を上から親指で押して奥まで差し込む

スロットのレバーが、メモリーの切り欠きにはまり、固定されれば、取り付け完了だ

M.2ヒートシンクのAwesome「AWD-MCS01」を、絶縁耐熱ポリイミドテープで固定したNVMe M.2 SSDのSamsung「950 PRO 512GB」

スロットとM.2 SSDの切り欠きを合わせながら、スロットに斜めに差し込む。M.2 SSDを倒して、ネジで固定すれば取り付けは完了だ

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