サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第47回では、コメントでもらった指示をTODOアプリに登録してみる。
「アクション」機能でサクッと登録
スペースでコメントをやりとりしているうちに、タスクが割り振られることがある。そんな時、TODOをどのように管理しているだろうか。コメントにいいね! は付けられるが、お気に入り機能のようなものはない。そこでオススメするのが、kintoneアプリでの管理。スペースで振られた仕事は、kintoneアプリに登録してしまうのだ。もちろん、コピー&ペーストなどをする必要はない。「アクション」機能でサクッと登録できるのだ。
まずは、TODO管理アプリを作成しよう。「文字列(複数行)」だけあればいいのだが、前後のやりとりを確認したいならコメントのURLを保存する「リンク」も用意しておくといいだろう。
続いて、TODOとして登録しておきたいコメントの下に表示されるメニューから「アクション」をクリック。さらにメニューがポップアップするので「アクションを作成する」をクリックする。アクション名に「TODO追加」などわかりやすい名前を付け、コピー先には作成したTODO管理アプリを選択する。続いて、フィールドの関連付けを行なう。プルダウンメニューから選択し、「コメントの内容」を「TODO」にコピーするように設定。「+」をクリックして項目を追加し、「コメントのURL」を「リンク」にコピーすれば完了だ。
再度コメントの「アクション」をクリックすると、作成した「TODO追加」という項目が表示されるのでクリック。レコードの登録画面が開くので、そのまま「保存」をクリックする。これで、そのコメントがTODOとして登録される。「リンク」には該当ページのURLが入っているので、クリックすればスペースが開き、前後の流れを再確認できる。
追加したコメントはブルー表示になり、一番上に表示される。時系列がずれることもあるので、流れを追うときは注意しよう。なお、左側に表示されているスレッド名をクリックすると再表示され、元の順番になる。
アクションでコピーできるフィールドは4種類。前出の「コメントの内容」は「文字列(複数行)」もしくは「リッチエディター」に、「コメントへのURL」は「リンク」にコピーできる。その際、「リンク」の入力値の種類は「Webサイトのアドレス」にしておくこと。ほかには、「コメントの投稿日時」を「日時」や「日付」フィールドにコピーしたり、「コメントの投稿者」を「ユーザー選択」フィールドに入力できる。投稿者とは自分ではなくコメントを書き込んだ人のことで、自分にTODOを割り振った相手となる。
アクションを新しく作ってもいいのだが、「アクション」メニューから追加した項目の横にある編集アイコンをクリックすれば、設定を再度カスタマイズできるようになる。「フィールドの関連付け」で「+」をクリックして項目を追加すればいい。
「アクションの利用者」に自分しか登録されていなければ、ほかの人には見えないので気軽に設定できる。もし、複数ユーザーでTODOアプリを共有するなら、追加しておこう。「Everyone」グループを選択すれば、全員で利用できる。
1人で利用する場合、TODO管理アプリがほかの人に見えるのもどうにかしたいところ。そんな時は、TODO管理アプリのアプリグループを「Private」に設定すれば、自分だけが利用できるようになる。「設定」の「設定」タブから「一般設定」→「アイコンと説明」→「アプリグループ」のプルダウンメニューから変更しよう。ちなみに、ゲストユーザーはアクションを作成できず、ゲストスペースではアクションそのものも利用できない。
スペースのアクション機能はTODO管理以外にも、議事録の作成だったり、重要な内容のブックマークのようにも使える。参加ユーザーが限定されているスレッドから、特定のコメントだけを全ユーザーに見せるためにコピーするといった使い方も考えられるだろう。
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