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業界人の《ことば》から第266回

使いやすく、低コストなDropbox Businessのたった一つの弱点

2017年10月12日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

「Dropboxはコンシューマ利用で広がってきたサービス。だが個人が使う延長線上に、ビジネス利用がある。これはアップルと同じアプローチ。チームの利便性を高めた機能が企業に評価されている」(Dropbox Japanの五十嵐光喜社長)

 Dropboxは全世界で5億人以上が利用、33億個ファイルが共有されている世界最大級のクラウドストレージサービスであり、今年は2007年6月の創業からちょうど10年目の節目を迎えている。

 そのDropboxのサービスを、企業で利用するといった動きが広がっているという。

 Dropbox Japanの五十嵐光喜社長は「Dropboxはコンシューマ利用で広がってきたサービスであるのは確か。しかし個人が使う延長線上に、ビジネス利用の広がりがある。iPadも最初は個人の利用から始まり、企業の情報システム部門も最初は『そんなものを会社で使えるのか。現場で使わせておけばいい』として、個人的に仕事に使うことを容認してきた。だがいまでは業務利用に欠かすことができないツールとなっている。Dropboxもアップルと同じアプローチによって、ビジネス利用が広がっている」と語り、「個人によるコンシューマ利用から始まり、それから少人数でファイルを共有するための機能を追加し、いまではチームの利便性をあげるためのサービスを追加。それによって、企業に評価され、利用が広がっている」とする。

自社ファイルサーバーやNASの置き換えという選択肢

 五十嵐社長によると、Dropboxにビジネス向け機能を搭載した「Dropbox Business」を、企業で利用するケースが増加し始めているという。

 企業においてDropbox Businessが選ばれるのは、自社にファイルサーバーやNASを置かずに、Dropboxをデータやファイルの保管場所として利用する活用方法が注目されているからだという。実際、従来のファイルサーバーやNASの運用を廃止し、Dropbox Businessへ移行した顧客事例が増えている。

 Dropbox Japan ジャパン マーケティング リードの上原正太郎氏は「ファイルサーバーやNASは企業内におけるファイル共有手段のひとつだが、企業システムの担当者は運用管理の手間やコスト、外出先からのファイルアクセスの不便さ、またランサムウェア対策といったように、ワークスタイルの広がりにともなって発生している課題や、セキュリティー対策に関して、様々な悩みを抱えているのが実態だ。こうした課題を解決できるのがDropbox Business」だとする。

 一方で、Dropbox Japan ソリューションアーキテクトの井口和弘氏は企業でDropboxが利用されている理由を、「クラウドでありながら、パソコンのフォルダオペレーションと同じ操作性と利便性を提供すること」、「高速な同期による情報アクセス時間の短縮」、「安心して使える権限管理やアクセスログなどの情報セキュリティー管理」、「ファイルを確実に守るバージョン履歴と削減ファイル復元」、「パソコンやスマホ、タブレットといったマルチデバイスから最新データへアクセス」、「様々なコラボレーション機能による容易な情報共有」の6つに集約されると語る。

 確かにDropboxの操作方法は、社内のファイルサーバーやNASで使用している手法と基本的には変わらない。特別な教育は不要で、直感的に利用することができる。

 また共有フォルダやバッジ、共有リンク、ブレビューとコメント、ファイルリクエスト、共同作業のための機能を持っており、チームで仕事する際にも便利だ。管理者は公開が可能な範囲を、フォルダごとに権限設定を変えるといったことも可能だ。

 「もともとDropboxはファイルを中心としたコラボレーションツールであったが、現在では様々なファイルを扱うことができるPaperというプラットフォームによって、コンテンツの共有を中心としたコラボレーションへと進化している」(Dropbox Japan ジャパン マーケティング リードの上原正太郎氏)とする。

Dropboxの画面

 さらに様々なデバイスにおいて、使いやすさを実現している点も強調する。

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