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業界人の《ことば》から第239回

今年最大のトレンドと相性の良いサイボウズ、米国で手応えも

2017年03月30日 12時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「製品を発売してから約20年を経過して、ようやく本当の創業期がやってきた。これまで、ずっと助走していたような感じ」(サイボウズの青野慶久社長)

 サイボウズは、2017年度の事業方針を発表。「エコシステムの強化」、「海外事業への積極投資」、「新規事業への取り組み」を重点方針に掲げた。

 このなかで、サイボウズの青野 慶久社長が時間を割いて説明したのが、「海外事業への積極投資」である。海外事業は青野社長にとって長年の課題であったが、ようやくその手応えを感じはじめているようだ。

海外事業への確かなKintone導入実績

 そのひとつが中国に進出する日系企業700社への導入実績。「当初は上海に拠点を持つ日系企業が対象であったが、深セン、香港、蘇州にも展開し、面展開がはじまっている。先行した大企業向けグループウェアのGaroonで500社、アプリ構築プラットフォームのKintoneが200社の導入実績となっているが、直近ではGaroonとKintoneが半々」だという。

中国での導入実績は海外事業展開の確かな手応え

 また東南アジアのバンコク、シンガポール、クアラルンプール、ジャカルタ、ホーチミン、ハノイ、マニラ、ヤンゴンといった主要都市では、パートナーとの連携によって日系企業およそ150社への導入実績を誇る。

東南アジアでは日系企業およそ150社への導入実績

 オーストラリアでは、現地の複数企業と共同出資した販売会社「Kintone Australia Pty Ltd」を2016年9月に設立。今後オーストラリアに進出している日系企業に対して、Kintoneの導入を図るという。

オーストラリアでの展開にも準備を進めている

 そして、青野社長にとって重要な市場となるのが米国での展開だ。

Kintoneは米国の新たな潮流に乗れる

 「米国市場での実績は1年前には約30社といっていたが、現在約100社への導入実績がある。米国では日系企業だけでなく、米国の現地企業への導入も始まっている」と手応えを感じはじめているようだ。

米国での展開も着実に進んでいる

 米国での主軸となるプロダクトはKintoneになるが、ここではふたつの観点から手応えを示す。

 ひとつは、ガートナーのマジッククアドラントのaPaaS(application platform as a service)部門において、初めてKintoneが掲載されたことだ。

 ポジションは「ニッチプレーヤー」であり、掲載された16社中ポジションはもっともひくい。だが、青野社長はこれを前向きにとらえる。

 「全世界の16社のなかに、唯一の日本企業としてサイボウズが掲載された。図面の上ではあと10数cmで世界一になれる」と、ジョークを交えながらこれからが勝負との姿勢をみせる。

 もうひとつは、米国における新たな潮流として「Low-code development」が注目されはじめていることだ。一部専門誌では、エンタープライズコンピューティングにおける2017年の最大のトレンドと位置づけられている。

 これは、Kintoneが含まれる領域だ。Kintoneは開発の知識がなくても、直感的な操作で業務アプリを作成できるのが特徴のクラウドサービス。この流れは、Kintoneにとっても、追い風になると判断しているのだ。

 「サイボウズは、Low-code developmentの盛り上がりに間に合うように米国に進出でき、勝負できる環境にいる。日本代表としてがんばりたい」と、サイボウズの青野社長は語る。

Low-code developmentはKintoneが含まれる領域。この潮流に乗って進出を狙う

 現在、kintoneの導入実績は5500社以上。Low-code developmentの動きは日本に波及すると考えており、米国での実績を蓄積しながら新たな波に乗る考えだ。

 一方で、日本における事業強化にも余念がない。

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