ビデオ視聴で気がついた、オーディオ環境の不満……
四半世紀前には明けても暮れてもオーディオ三昧の日々だったが、この10~15年は、ほとんどホームオーディオとは縁のない生活になってしまった。
糸ドライブ&バキュームプレーヤーと大型スタジオモニターのアナログ世界から、引っ越しを機にほぼ99%拡張可能性のないBang&Olufsenのシスコンに切り替えたのがきっかけだ。
そして、スペースに余裕ができた分、デスクトップオーディオはかなり大げさなCDプレーヤーであるBOSEの「Accoustic Wave Music System」に変更した。昨今流行のハイレゾオーディオも3年ほど前の「COLORFLY」(オーディオプレーヤー)+「AKG K3003」(イヤフォン)で止まったままだ。
どうも周囲がハイレゾオーディオだらけになってくると、逆に熱の冷めるあまのじゃくな性格が災いしているらしい。
iPhoneやAndroidスマホでの音楽再生も、初期の頃は毎日のようにハマってやっていたが、今のPCの中にはiTunesも入っていない。昨今はそんなミュージック減衰系の筆者だが、唯一増えているのは新旧のミュージック系のビデオライブラリーだ。
スマホに内蔵のmicroSDカードのほとんどはミュージックビデオで埋まっている。中には昔は知らなかった年代物の映像も多く、4Kのデカいスクリーンで観るほどの品質でもないことが多く、せいぜい、10型前後のタブレットやSurface 3クラスでスクリーンサイズは十分に間に合っている。
ところが、やっぱり寂しいのはサウンドだ。自宅だけなら、ケーブルで前述のBOSEシステムに繋げれば問題ないが、出張中や旅行中にももう少し楽しい再生音と考えて、携帯用のスピーカーをミッドタウンに行ったついでに探してみた。
極めてミーハーな筆者の目に止まったのは、「JBL GO」と名付けられたスマホなどとBluetooth接続できる極めて小さな四角い携帯スピーカーだった。販売開始直後だったので、発表された外装カラーのオレンジ、レッド、ティール、イエロー、グレーの5色は全部在庫があった。
まがりなりにもオーディオ製品なのに、“腐ってもJBLだ”と勝手に納得し、肝心の音をそれほど聴くことなく、ファンシーなカラーリングと形、マットな手触りのよさで、ステレオスピーカーでもないのに2個を同時に買ってしまった。
最初に「ティール」と呼ばれるライトブルーのJBL GOを選び、最後まで、元祖JBLのカンパニーカラーでもあるオレンジと悩んだ末、ティールと相性のよさそうな鮮やかなレッドカラーモデルを購入してしまった。
次ページへ続く、「JBLのお遊びマインドを感じる箱型デザイン」
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