テスト環境
テストはCPUにストレスツール「OCCT Perestroika 4.4.1」で負荷をかけ、CPU温度と騒音値、ファン回転数をチェックしている。
テスト内容は、「CPU:OCCT」を10分間(待機時間5分間の計15分間)実行。テスト開始後、9分経過した時点を「高負荷」、テスト終了後5分経過した時点を「アイドル」として、温度や騒音値などを計測。
またテスト終了後に表示されるOCCTの温度推移で、CPU温度が瞬間的に大きく上下することがあるため、計測結果にはテストを10分実施した際の最高CPU温度も9分時点に加えて記載している。
なお、テスト環境に使用したASRok製マザー「Z97 Extreme4」は、オーバークロック設定を行なうと、CPU温度に関係なくファンがフル回転してしまう。
そのため空冷のCPUクーラー最強王座決定戦2014では、ファン回転数が制御されない「Standard Mode」(デフォルト設定)とCPU温度に応じて、回転数が制御される「Silent Mode」の両方で計測した。
しかし、おおむね高負荷になると「Silent Mode」でもファンが最大近くで回転していたため、今回は「Silent Mode」のみの計測とした。
その他の計測条件は以下の通りで、室温や暗騒音、使用したグリスはCPUクーラー最強王座決定戦2014と同じだが、どうしても空冷CPUクーラーと違うところが出てしまう。
- すべてバラック組み、マザーは水平に設置
- 室温20度前後
- 暗騒音32dBA
- シリコングリスは熱伝導率8.5W/m・KのArctic Cooling「MX-4」に統一
- 「HWMonitor」でCPU温度、ファン回転数を確認
まずは騒音値の計測条件だが、ラジエーターはすべての製品をマザーボードの拡張スロット部に台を置き、その上に設置。そしてデジタル騒音計は、水枕とラジエーターの中間点から、30cm離れたところに置いて計測することに。
続いての相違点はチップセット・メモリーチップ・VRMの温度だが、空冷CPUクーラーと違って、水冷はCPUソケット周りのエアフローが少なくなり、ラジエーターの設置場所でもPCケース内のエアフローが大きく変わるため、計測を行なわないことにした。
冷却液の循環水量に影響するポンプの電源は、回転数が制御されないように、ファンコントロールをオフにした3ピンコネクターに接続してテストしている。
インテルの空冷リテールクーラーと比較
ここからは選んだ簡易水冷クーラー7製品の紹介と、その冷却性能、ノイズ、ファン回転数をお届けしていこう。1回目の今回は、120mmサイズのラジエーターだが、厚さを増して放熱効果を高めているモデル3製品をテストしていく。
各種数値はインテル製CPUに付属している純正クーラーと比較しているが、4.4GHz、コア電圧1.35Vのオーバークロック状態では安定動作しないため、動作クロックやコア電圧などは、すべて定格で動作させた際の数値になっている。
リテールクーラーアイドル時 | ||
---|---|---|
CPU温度 | ファンノイズ | ファン回転数 |
27℃ | 35.1 dBA | 1650 rpm |
リテールクーラー高負荷時 | |||
---|---|---|---|
CPU温度 | 最高CPU温度 | ファンノイズ | ファン回転数 |
93 ℃ | 98 ℃ | 38.5 dBA | 2102 rpm |
→次のページヘ続く (Corsair「H80i」)
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