快適なゲーミングPCを手に入れるには、そこそこの速さのCPUと、強力なGPUが必要。だがノートPCの場合、強力なGPUを搭載すると高負荷時に本体が激しく熱を持つし、後々ゲームが進化してより強力なGPUが出た場合、本体ごと買い替えになってしまう。
そこでノートで強力なデスクトップ用GPUを外付けユニットで使えるようにするソリューションが様々な形で提案されてきた。少し前まではThunderboltが注目されていた(関連記事)が、ライセンス料が必要な点や、最新のThunderbolt2でも帯域が20GT/sec(PCI Express 3.0 x16は256GT/sec)と低いせいもあり、定着はしていない。
しかし今年に入り、独自のソリューションでゲーミングノートに外付けビデオカードを組み込める製品が相次いで登場した。デル「ALIENWARE」のオプションである「ALIENWARE Graphics Amplifier(関連記事)が一足先に話題を集めたが、今回はMSIの「GS30 2M Shadow」に注目したい。
強力な内蔵GPUを備えた
薄型モバイルノート
GS30 2M Shadowの本体は厚さ約19.8mm、重さ約1.2kgの薄型軽量ノートといったいでたちだ。スペックは13.3インチフルHD液晶にCore i7、256GBのSSD RAID0と隙のない構成だ。
特筆すべきは内蔵GPUが“Intel HD Graphics 4600”ではなく、インテル系では最速の“Iris Pro 5200”であるため、本体だけでもそこそこの描画性能を持っていること(性能は後ほど検証する)。
さらにIEEE 802.11acの無線LAN(2×2で最大867Mbps)、ゲームに最適とされる“Killer E2200”を使ったギガビットイーサ、そして“Creative Sound Blaster Cinema 2”を利用した定位感のよいサウンド機能など、MSIならではのこだわりに満ちた構成となっている。
そしてここ最近のMSI製品ではおなじみ、ゲーム画面をTwitchやUStreamなどへライブ配信できる「Xsplit Broadcaster」がプリインストールされ、半年間無料で使えるライセンスも付属するという充実ぶりだ。
しかしGS30 2M Shadowの本領は、付属のドックこと“G-Dock”を使わないと味わえない。さっそくドックの仕組みを観察してみよう。
→次のページヘ続く (GS30 2M Shadowの肝ともいえるドックをチェック)