“日本限定”という物欲をくすぐるワードを冠しながら、あまり話題に上がってこないのが、約1万円前後で買えるAMDのエントリーGPU「Radeon R7 250XE」だ。
CPU内蔵GPUにすっかり押され気味のエントリーGPUなので、やむを得ないところでもあるが、日々PCパーツショップを巡って売れ筋などを取材していると、「意外と売れているよ~」という声も。
詳しく聞いてみると、「ロープロファイルの1スロットタイプのなかでは、イチバン3D性能が高くて、補助電源も不要だからですね。低価格帯のメーカー製PCやBTO PCに多いブック型スリムタワーのケースを使ったPCに搭載して、ライトゲームを遊べるのが魅力でしょ」とBUY MORE秋葉原本店のビデオカード担当スタッフ上月さんは語る。
言われてみれば、その通りで、ロープロファイル&1スロットタイプのビデオカードが搭載するGPUは、エントリーのなかでも下位に位置するGPUが多く、ライトゲームでも厳しい性能になっている。そこで今回は、この「Radeon R7 250XE」の性能を軽く試してみることにした。
R7 250Xの性能をそのままに、省電力化
まず「Radeon R7 250XE」の位置づけだが、同じエントリーGPUの「Radeon R7 250X」をベースに省電力化を行ない、250Xで必要だった補助電源を不要にしている。
最大ブーストクロックはR7 250Xの1000MHzから860MHzに若干ダウンしているが、ストリーミングプロセッサー数(640基)やメモリークロック(4.5GHz相当)、メモリーインターフェース(128bit)などは、R7 250Xとまったく同じになっている。
ちなみに250Xの下位GPUとなる「Radeon R7 250」も補助電源不要、ロープロファイル&1スロット仕様の製品があるが、250XEと同価格になっている。
各ビデオカードの比較表 | |||
---|---|---|---|
GPU | Radeon R7 250XE | Radeon R7 250X | Radeon R7 250 |
製造プロセス | 28nm | 28nm | 28nm |
ストリーミング プロセッサー数 |
640基 | 640基 | 384基 |
テクスチャーユニット数 | 40基 | 40基 | 24基 |
コアクロック | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
最大ブーストクロック | 860MHz | 1000MHz | 1050MHz |
メモリータイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5/DDR3 |
メモリークロック | 4.5GHz相当 | 4.5GHz相当 | 4.5GHz相当/1.8GHz相当 |
メモリーインターフェース | 128bit | 128bit | 128bit |
補助電源 | なし | 6ピン | なし |
→次のページに続く (CPU内蔵GPUと性能を比べてみた)
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