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最新パーツ性能チェック 第154回

ミドルレンジGPU「Radeon R7 260」は買い替えるべき性能か?

2014年01月23日 22時00分更新

文● 加藤 勝明

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 AMDは2013年後半より、Radeonファミリーのリニューアルに取り組んでいる。当サイトでも「Radeon R9 290X」を始め数々の新GPUを紹介してきた。そして2014年1月20日、AMDは低価格ミドルレンジGPU「Radeon R7 260」(以下、R7 260)を日本国内において正式に発表した。

AMDのミドルレンジGPU「Radeon R7 260」のリファレンスカード

 海外ではすでに2013年12月に発表済みのGPUを日本では年明けまで引っ張った理由については不明だが、今回はR7 260のリファレンスカードの性能をチェックしてみたい。

Radeon HD 7790とHD7770の
ちょうど中間を狙う設計

 最初にR7 260のスペックを確認してみよう(下表)。28nmプロセスのGCNアーキテクチャーであること、外部電源が6ピン1系統で済む点はすでに発売済みのR7 260Xと共通だ。ストリーミングプロセッサーの数は768基と、R7 260XやHD7790より微妙に少なく、HD7770より微妙に多い。Radeon R7シリーズなのでAMD独自のサウンドエンジン「TrueAudio」も利用できる。

各ビデオカードの比較表
  Radeon R9 260 Radeon R7 260X Radeon HD 7790 Radeon HD 7770
製造プロセス 28nm 28nm 28nm 28nm
ストリーミング
プロセッサー数
768基 896基 896基 640基
コアクロック 不明 不明 1000MHz 1000MHz
ブーストクロック 1000MHz 1000MHz - -
メモリー転送レート(相当) 6GHz 6.5GHz 6GHz 4.5GHz
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリーバス幅 128bit 128bit 128bit 196bit
メモリー容量 1GB 2GB 1GB 1GB
TDP 95W 115W 85W 80W
外部電源 6ピン 6ピン 6ピン 6ピン

GPU-Zのステータス表

R7 260のリファレンスクーラー。特別な構造はなく、大きなヒートシンク1個とファンの組み合わせになっている

出力はDisplayPort、HDMI、DVI-Iが各1系統

外部電源は6ピン1系統なので、電源容量の小さいマシンでも使いやすそうだ

 AMDはR7 260に対し、旧世代GPUからのアップグレード需要を狙ったGPUと位置づけている。2~4年前のエントリー~低価格ミドルレンジGPUを所有しているユーザーが「Battlefield 4」のようなマシンスペックを必要とするゲームを楽しむためのアップグレードに最適、というわけだ。

 GCNアーキテクチャーに乗り換えることで、Mantle対応のゲームも遊べ、TrueAudioのおかげでCPUの負担も減らせる。しかもR7 260の価格は109ドルと安いため、ユーザーにとってもR7 260への乗り換えはメリットは大きい。もちろんMantle対応ゲームが出れば、の話だが。

AMDはHD5750やHD7750といった旧世代のGPUをリプレースするためのGPUとしてR7 260をリリースした

R7 260はGeForce GTX650TiやGTX650に対抗する製品と考えているようだ

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