エプソン「Endeavor TN10E」はビジネス向けタブレットの大本命 第2回
ビジネス向けタブレットで3Dゲームに挑む!
AMD Temash搭載「Endeavor TN10E」の基本性能をベンチマークで検証
2014年02月20日 11時00分更新
CPUパワーはやや控えめながら十分実用レベル
「Endeavor TN10E」に搭載されているAMD A4-1200は、「Temash(タマシ)」というコードネームで開発されたタブレット向けのAMD製APUだ。最大動作周波数1.0GHzのデュアルコアで、内蔵GPUとしてDirectX 11対応のRadeon HD 8180を搭載している。TDP(消費電力量の目安)が3.9Wとかなり低いのも特徴のひとつとして挙げられる。
AMD A4-1200のスペック | |
---|---|
GPU | Radeon HD 8180 |
動作周波数 | 1.0GHz |
コア数 | 2 |
TDP | 3.9W |
L2キャッシュ | 1MB |
GPU動作周波数 | 225MHz |
メモリー | DDR3-1066 |
AMD A4-1200はインテルの「Clover Trail」ことAtom Z2760の対抗製品としてリリースされたAPUだが、インテルのタブレット向けSoCの主流はすでにAtom Z2760から「Bay Trail-T」ことAtom Z3000シリーズへ移り変わっている。CPUパワーについては多少不安があるものの、そのぶん直販価格が7万3500円からと値段が手頃なのは魅力だ。
「Endeavor TN10E」のメモリー容量は4GBで、ストレージには128GBのSSDを採用。試用機では東芝製のSSDが搭載されていた。実際に利用できるストレージの残り容量は約93.8GBでビジネスシーンでの利用には十分だと言える。
続いて「Endeavor TN10E」のベンチマーク結果を紹介しよう。Windows 8.1の快適さを表わす「Windowsエクスペリエンスインデックス」では、CPUの性能を表わす「プロセッサ」が「4.1」、メモリのアクセス性能を表わす「メモリ」が「4.7」、デスクトップの描画能力を表わす「グラフィックス」が「3.9」、ゲームプレー時の3D描画性能を表わす「ゲーム用グラフィックス」が「4」、ストレージのアクセス性能を表わす「プライマリハードディスク」が「7.5」という結果だった。
「Endeavor TN10E」の「Windowsエクスペリエンスインデックス」 | |
---|---|
プロセッサ | 4.1 |
メモリ | 4.7 |
グラフィックス | 3.9 |
ゲーム用グラフィックス | 4 |
プライマリハードディスク | 7.5 |
総合的に見ると、確かに前世代のAtome Z2760よりもすべての面においてスコアが高い。だが最新のAtom Z3000シリーズと比べると、CPUとグラフィックス系のスコアがやや低めだ。もっとも、作業がネットや文書作成中心ならそれほど問題ではないだろう。
「CrystalDiskMark」を使ったストレージのアクセス性能のテストでは、シーケンシャルリードで240.4MB/s、ランダムリードでも190MB/sと高速な結果が出ている。CPUの性能を計測する「CHINEBENCH」ではかなり低めのスコアとなった。
トータルの性能を検証する総合ベンチマークソフトを「Endeavor TN10E」で試してみたところ、「PCMark 8」の「Home accelerated(日常的な作業で検証するテスト)」で「1315」という結果だった。タブレット向けのCPUを搭載したマシンでは、悪くはないスコアだ。しかしすべての検証をまとめて結果に反映する「PCMark 7」では「1711」、「PCMar Vantage」では「2722」と低めのスコアが出ている。軽めの作業なら特に問題はないが、重い処理になると少々厳しいといったところだろう。
(次ページ、「3Dゲームは快適に動作するのか?」に続く)
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