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最新技術、最新パーツを活用する極上PC自作 第5回

極静音PCで、話題のハイレゾ音源の再生に凝る

2013年12月24日 12時00分更新

文● 藤田 忠

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 ハイレゾ音源の再生は、ハイレゾ対応ウォークマンやUSB経由でPCなどと接続するUSB DAC、DAC搭載のネットワークオーディオプレイヤーなどいろいろあるが、ハイレゾ音源のダウンロードから保管や管理、既存CDのリッピングまでひと通り行なうにはPCが必要になる。そこで今回は、一度聴くとハマること間違いなしのハイレゾ音源の再生環境にオススメの“PC・ネットオーディオ”向けPC自作に挑戦していこう。

組み立て後のひと手間で
極静音化!!

 組み立て、OS・ドライバーなどのインストールが終わったら、さっそくハイレゾ対応USB DACなどと接続して、ハイレゾ音源をスピーカーやヘッドホンで楽しみたいところだが、そのまえにPCをより静音化させるひと手間を忘れてはいけない。

 秀逸なファンコントロール機能を有するASUSマザーボード。付属のDVDから総合ツールの「AI Suite 3」をインストールして、「Thermal Radar 2」でファンや温度センサーの取り付け場所を指定、CPUファンやPCケースファンの回転数を自動で調節できるように設定しよう。

「サーマルチューニング」のウィザードに従って、温度センサーの場所やマザーボード上のファンコネクターに接続したファンの位置を設定していこう

 自動チューニングでも十分静かだったが、やはり「Thermal Armor」部に固定した4cm角のファンの音が、最大だと7000rpmオーバーで動作するため、ちょっと耳についてしまった。さっそくファンノイズをI/Oパネル間近で計測すると40dBA近くと、静音とはいえない騒音値に……。

 これは、さらなるカスタマイズが必要と、「Thermal Radar 2」の「Fan Control」で、「サイレント」モードをクリック。4cmファンやPCケースファンがほとんど停止している状態にした。CPUクーラー搭載ファンの回転数も800rpm程度にダウンし、ハイレゾ音源の再生中でもほぼ無負荷状態と同じ騒音値になった。

ワンクリックで静音化できる「Fan Control」。独自のプロファイルも登録できるので、季節や室温などにあわせて、回転数を調節しよう

 一度、WAV形式の192kHz/24bitハイレゾ音源「NEON GENESIS EVANGELION I」を、FOSTEX製アクティブスピーカー「PM0.3」(実売価格1万円前後)で聞きながら、眠ってしまっとあことがあったが、PCノイズで目覚めることはなかった。検証中はPCのスリープ機能をオフにしているのだが、朝までぐっすり眠っていた。また、動作音が聞こえないため、シャットダウンするのを忘れて外出してしまうこともあった。

Fan Control「標準」と「サイレント」モード時の騒音値(しきい値:29.1dBA/単位:dBA) ←better

USB DAC、スピーカー、ヘッドホンは
じっくり選ぼう!!

 オーディオ機器のベストは、普段聴く楽曲や音の好みで大きく変わるところ。USB DACも、メーカーや機種で音質に違いがあり、ヘッドホンアンプ部が弱かったりすることもあるので要注意だ。

 数千円のUSB DACでも、PCに標準で備わっているサウンドチップの出力と比べると、十分高音質になるが、せっかくハイレゾ音源を始めるなら、長く使い続けられるように、192kHz/24bitに対応する製品をオススメしたいところ。

 正直、上を見えると切りがないオーディオ機器。高額=好みの音とは限らないので、試聴できる量販店や専門店に、普段聞く楽曲を持って行き、好みの音を鳴らすスピーカーやヘッドホンをじっくり、入念に選ぶのがポイントだ。

 また、今回こだわったマザーボードメーカーのASUSはUSB DACも手がけている。それが「Xonar Essence STU」だ。

「Xonar Essence STU」。実売価格は4万円前後。海外で高評価を受けており、堅実で色付けのない音質で鳴らしてくれる

 120dBという高いS/N比のライン出力や600Ωクラスのハイインピーダンスと16~32Ω想定のローゲインヘッドホンをスイッチで切り替えでき、オペアンプを交換して好みの音にカスタマイズするといった、マニア好みの機能を搭載している。秋葉原のPCパーツショップでもデモを行なっているところがあるので、見つけたら聴いてみよう。

オペアンプはソケット式を採用。いろいろオペアンプを交換して、自分好みの音にカスタマイズできるのはおもしろい

“極静音オーディオPC”で
ハイレゾ環境に一歩踏み出そう

 CDより高音質なハイレゾ音源の再生だけでなく、圧縮音源へのエンコードやリッピング、メディアサーバーと、さまざまなPCオーディオ用途に使え、耐久性に重点を置いた“極静音オーディオPC”構成で、まずはハイレゾ音源のリスニング環境の準備をしよう。

 “極静音オーディオPC”は、PCオーディオがPC自作の初挑戦、久しぶりのPC自作といった人も組み立てられるように、組み立て難易度にも気を配り、一般的なPCパーツで構成している。書店などにならんでいる自作マニュアル片手に組み立てられるレベルだ。

 自分へのクリスマスプレゼント&お年玉として“極静音オーディオPC”とUSB DAC、スピーカー、ヘッドホンをそろえて、年末年始はまったりとハイレゾ音源を堪能してみよう。

【関連サイト】

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