薄型テレビとBDレコの両方のよさを組み合わせた
至上の画質を追求してみる
テレビとBDレコ、それぞれの画質調整の効果がわかったところで、今度は組み合わせてさらに高画質を引き出してやることにしよう。
まずはBDレコ(BDZ-ET2100)側でHDMI出力フォーマットの確認をする。HDMIでは「YCbCr」や「RGB」といった出力が選べるが、テレビ放送やBDソフトは「YCbCr」を選択する。最新BDレコの場合はここで「YCbCr(4:4:4)」を選ぶといい。
地デジ放送やBDソフトはYCbCr(4:2:0)で記録されており、Y(輝度)に対して色差信号が1/4に圧縮された状態になっている。これをYCbCr(4:4:4)に復元する(クロマデコード)必要がある。
最新BDレコはこのクロマデコードの性能が向上しているので、BDレコ側でYCbCr(4:4:4)にした方がより精度の高い色情報の復元ができるという理屈だ。
今回の場合、東芝の47Z8も最新鋭なので、クロマデコードの性能は高い。だが、ここではBDレコ側でYCbCr(4:4:4)にして出力してやることにする。その理由は後ほど紹介する。
そして、もう1つ。「HDMI Deep Color出力」をオンにすること。これをすることで、YCbCrの3つの信号を各12bit(通常は8bit)に拡張して出力するようになる。
PCで言うところの24bitカラーと36bitカラーの違いだ。BDZ-ET2100は高画質回路のCREAS 5により、内部での映像処理は16bitとなっている。これを少ないビット幅(14bit相当)で出力できる「スーパービットマッピング」処理を行なって出力しているが、伝送路が24bitか36bitかの違いは大きい。Deep Color出力により、階調の細かな情報を伝送できるようになるのだ。
続いて、テレビ(REGZA Z8)側の準備だ。画質調整の「プロ調整」にある「1080p画質モード」を「モニター」に切り替える。「ノーマル」の場合はテレビ側では同じ1080pでも一律にYCbCr(4:2:2)として信号を受け取り、クロマデコードなどの映像処理を行なう。
モニターモードにすると、YCbCr(4:4:4)の信号として処理するモードに切り替わる。モニターの名称通り、高品質な信号を忠実に再現するモードというわけだ。
これは東芝のテレビとBDレコの組み合わせで実現する「レグザコンビネーション高画質」でも行なわれている動作でもある。すべてがレグザコンビネーション高画質と同等になるわけではないが、他社製BDレコとの組み合わせでも同様の接続が可能。最新BDレコを組み合わせるならば、ぜひともトライしてほしい設定だ。
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