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読んだら買いそうになる!? お買い得品発掘情報 第8回

WQHD液晶+ビデオカードのお買い得は!? 自作パーツを発掘

2013年08月29日 12時00分更新

文● 正田拓也

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5000円ほどで買えるUSB 3.0ポート付きケース
SILVERSTONE「SST-RL04」

ホワイトとブラックのカラーを用意するSILVERSTONE「SST-RL04」

 お買い得品を選ぶ際、選び方が少々特殊なのがケースだ。大きな技術進化がなく、放熱さえしっかりしていれば5年前の物でもまったく問題なし。強いて最近流行のスペックといえば、ケースに装着されるUSBポートがUSB 3.0に対応していることや、電源の搭載位置が下になる製品が多いということだろう。

 そして、ケースの値段もひところに比べると超高級品が目立たなくなり、逆に避けたくなるような質の安物ケースも減少している。その代わり、仕上げがきちんとしており中も外も高級感のあるケースが5000円前後で選べるという状況になっている。

 選び方がほかのパーツとは異なる点がもう1つ。筆者の主観だが、通販よりも店頭のほうがお買い得品に出会える。実際、店頭だけの処分特価品を見かけることも多いばかりか、実用にまったく問題のないが“難あり”として販売されている格安品に出会えるのも店頭だけだ。

 通販では扱いが少ないが、店頭で5000円ほどでよく見かけるのがSILVERSTONEの「SST-RL04」。ATX対応のケースだが、通気性の良さそうなフロントのデザインに、サイドの開口部の大きなパンチング、内部のブラック塗装、外装のストーン調塗装などは高級感バツグン。

 USB 3.0ポートももちろん装備している。価格が価格なので剛性は高いとは言えないものの、きちんとパネルを装着すれば嫌なビビリ音も少ないと思われる。

 また、店頭を歩くとSST-RL04の姉妹品の「SST-RL01」がさらに安く売られていることもある。8月下旬現在、処分品として新品が4000円以下で売られている例もあったほどだ。

 このほかにも格安ケースは多く、MicroATX対応でよければ同じSILVERSTONEの「SST-PS08」もおすすめ。また、ATX対応ならZALMANの「Z9 Plus」をはじめとしたZシリーズが5000円台で多く見かける。Zシリーズは種類が多いので、USB 3.0搭載仕様のものに巡り合えればラッキーだ。

 ケースは剛性感や仕上げなど、実際に現物に触れて、叩いてみないとわからない部分が多い、放熱や仕上げ、搭載ポートなどを踏まえ、できれば店頭で選ぶことをおすすめしたい。

SILVERSTONE SST-RL04

  • 対応マザーボード:ATX、MicroATX
  • 外部ドライブベイ:5.25インチ×4
  • 内部ドライブベイ:3.5インチまたは2.5インチ×5
  • 拡張スロット:7つ
  • 前面端子:USB 3.0×2、オーディオ、マイク
  • 本体サイズ/重量:幅220×奥行523×高さ480mm/6.2kg
  • 紹介ページ

電源は安くなった80PLUS GOLD取得モノを!
6000円台からのサイズ「超力Nakedノーマル SPCRN-500」

左が「超力Nakedノーマル SPCRN-500」。右はより大型のファンを搭載する「超力Nakedプラグイン」

左が「超力Nakedノーマル SPCRN-500」。ちなみに、右はより大型のファンを搭載する「超力Nakedプラグイン」

 PCパーツの中でも価格差の大きく、わかりにくいパーツが電源。同じような出力でも数千円から数万円と開きがあるのも電源だ。品質の基準も80PLUSくらいしかないので、あとはメーカーの言うスペックを判断して買うしかない。

 今回選んだのは3年保証が付いてくるサイズの「超力Nakedノーマル SPCRN-500」。省電力な80PLUS GOLD取得製品で、シングルレーンにHaswell対応、日本製105度対応コンデンサ採用といったスペックを持つ。

 高い店では8000円程度するが、店を選べば6000円ほどで購入可能。サイズの電源はバリーエーションが多く、ワット数の違いやケーブルが外れるプラグインタイプ、80PLUS PLATINUMタイプもあり、他の仕様で安い特価品の出現も可能性もある。

 電源は80PLUS対応やワット数にこだわらなければ3000円以下のものもたくさんあるが、あまりに安いものでは不安という人もいるだろう。

 ただし、逆に高いからといって安心というわけでもないのが電源である。だから、数少ない電源の認定基準の80PLUS GOLD取得であれば省電力で結果的に発熱も少なくなるのでトラブルの不安要素はひとつ少なくなる。

 また、最近よく耳にするシングルレーンは、全体でひとつの回路から電源を供給するため、1つの出力に負荷が集中しても供給が可能で、複数の12Vの負荷バランスが崩れても問題が起こりにくいタイプ。単純に日本製コンデンサ=高品質とは言い切れないが安心のひとつの目安。Haswell対応も低負荷時の安定度を確認しているという点で対応が明記されているに越したことはない。

 SPCRN-500は現時点で買いやすく、スペックも揃って低価格というベターな選択だが、上記のようなスペックのキーワードにも注目しながらお買い得な電源を選んでほしい。

サイズ 超力Nakedノーマル SPCRN-500

  • 最大総合出力:500W
  • ファン回転数:440~1250rpm
  • ノイズ:9~22dBA
  • 紹介ページ

高解像度液晶モニターの普及でビデオカードが人気に!?

 夏休みの秋葉原を歩いてみると、若いゲーマーを中心にPC自作熱は冷めていないことを感じる。ただ、パーツ店の閉店も進み、今後の自作市場は不透明という声もある。

 そのせいか、しばらくは今まで割高すぎた電源やケースの値下がりが続くと思われる。願わくばもう少ししっかりとした出来で、より安いケースの登場を願いたいところ。もっとも、完全に低価格にシフトしてしまっては、出来のいい製品の登場は見込めないかもしれないが……。

 また、ビデオカードは現在、ゲーマーやエンコード用途に限られてしまった感があるが、今後高解像度の液晶モニターが本格普及すると、少し古いデスクトップPC用に需要が発生しそうだ。

 現在はDisplayPortを複数搭載する非常に高価なビデオカードも、高解像度液晶の流行り次第でより低価格な製品が市場に登場するのでは、と予想する。

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