T教授の「戦略的衝動買い」 第246回

スチームパンクな「真空管型USBメモリー」を衝動買い！

あえて古い質感を演出する
Pentode USB flash drive

エイジド感あふれる真空管型USBメモリーの外箱。いい加減な作りがピッタリだ

腐食感とホコリをかぶっていたようなくすみが貴重品的価値を増幅してくれる

　購入時に梱包してある外箱からこだわりがある。あえて古いイメージを出すために、ラフな裁断を行ない、かみ合わせの不正確な紙のパッケージにシミを付け、エイジングのヨレヨレ感をかもし出している。箱を開けて中から登場する高さ60mm程の真空管も年代物だと感じさせる表面処置がされている。

　「真空管はスチームパンクの範疇には入らない」と言う意見もあるようだが、この際、そんなマニアックな玄人のうんちくは横によけておこう。感覚的には過去に書かれた未来小説に登場する極めて不思議で貴重なアイテムに見える「なんちゃってスチームパンク・デザイン」だ。

基本的には本物の真空管と技術革新で小さくなったUSBメモリーをハイブリッドした商品だ

底部の丸いキャップを引き抜くと、見慣れたUSBプラグ部が露出する

　実際にUSBメモリーとして使用するときは、底にある円筒形をした蓋を抜き去ると見慣れたUSBプラグが露出する。できることならモバイルPCの背面ではなく、よく見える側面にあるUSBポートに挿入して使いたい。

USBバッテリーに挿すと、当然ながら発光するが、残念ながら停電時の非常灯にはならない

USBメモリーを上から挿入できるUSBハブが理想的だ。薄明かりの中で「Pentode USB flash drive」を使用すると、購入した種類によって綺麗な光を発してくれる

　しかし理想を言えば、真上からUSBメモリーを差し込むことができる小さなUSBハブ装置経由で使うのが最高だ。

ユーザーデータの暗号化ユーティリティーなどのサービスプログラムがUSBメモリー内部に収録されている

多国語の中に日本語マニュアル（PDF）も完備しているので活用は楽だ

　サンディスクのメモリー素子を採用しているようで、USBメモリー内部にはユーザーデーターを暗号化する同社のユーティリティーなどが収納されている。

　Pentode USB flash driveは、コモディティ市場とガジェット系カスタマイズ化の先鋭市場が共存するUSBメモリー市場に当然のごとく登場した手工業製カスタマイズ商品だ。

　コモディティ化が進めば進むほど、今後もこの手の商品は途切れることなく登場してくるだろう。また何か楽しい商品を作ってみたくなってきた。

今回の衝動買い

アイテム：Pentode USB flash drive RED 16GB

価格：Jan-gle 3号店にて1万5800円で購入

T教授

　日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
　T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。