仲間と一緒にやっている大学ノートのプロジェクトで、昨年末「スチームパンク」と名付けたA4フルサイズの大学ノートを発表、出荷した。
少し時代に乗り遅れている感はあるが、個人的には、昨年秋ごろからスチームパンクのマイブームなのだ。
そんな矢先、ウェブで見つけた中国製ハンドメイドの「真空管型USBメモリー」を秋葉原定期回遊路上のJan-gle 3号店で偶然発見し、衝動買いした。
USBメモリーは“コモディティ商品”と“ガジェット商品”
のどちらかになってしまった
筆者は長いあいだUSBメモリーとは縁が深く、10年以上昔に、ドライバーなしでもWindows環境でストレージとして使える世界初の「IBM USB Memory Key」(8MB)の企画・開発に関わったことがあった。
当時は、最大でも2HDフロッピーディスク5枚分少々の容量だったUSBメモリーだが、今回、筆者が衝動買いした真空管型USBメモリーは16GBであり、なんと10年前のUSBメモリーの2000倍の容量だ。フロッピーディスクで同じ容量を持ち歩こうとすれば1万枚相当になる。1.5トンのトラックが1台必要だ。
秋葉原をよくフラフラとしているいい加減な感覚から言えば、現在16GBのUSBメモリーの価格は800円~1200円くらいだろうか。しかし今回、筆者が購入した真空管型USBメモリー(16GB)の購入価格は1万5800円。なんと何の変哲も、デザインコンセプトもないただの記憶道具として日々活躍するUSBメモリーの15~20倍も高い計算になる。
世の中に存在するすべての商品に該当する定理だが、商品は、多くの人がおおむね値段だけで判断し、買い求めるコモディティになった瞬間に販売価格は下がるところまで下がってしまう。
悲しい世の中の摂理だが、特徴のないありきたりを抜け出すために、工業デザイン的見栄えにこだわり、できればギミック的要素を満載し、少しオシャレで目立ち、何かプラスαの要素を加える事で、価格競争のスパイラルから抜け出すことも可能だ。
すでにUSBメモリーというマーケットは“コモディティ商品”と“ガジェット商品”の2種類しかなくなってきている末期的市場だ。正式商品名を「Pentode USB flash drive RED 16GB」という筆者の購入した真空管型USBメモリーは、典型的な後者の代表例だろうだ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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