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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第304回

「XZ-10」と「PowerShot N」で撮る大宮の猫たち

2013年05月17日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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“ライオン猫”が親子で登場!

サッカー観戦帰りに見つけた塀の上でじっと様子を伺ってる2匹の猫。手前のハチワレが凛々しい(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

サッカー観戦帰りに見つけた塀の上でじっと様子を伺ってる2匹の猫。手前のハチワレが凛々しい(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

 今日は猫運がなかったなと駅に近づくにつれ、そういえば前回、サッカー観戦の帰りに猫を見かけた路地があったな、と思い出したのだが、土地勘がない場所ゆえ、どの路地だったかわからない。

 グーグルマップを開き、あの日に歩いた道にアタリをつけ、そちらへ向かう。

 猫とはまあたいてい偶然出会うものだが、時々明らかな猫が可愛がられてる形跡を見つけることがある。たとえば猫がお昼寝するスペースが箱で作られてたり水飲み用のお皿が出しっ放しになってたり。そういうのを見つけると、足を止めてちょっと探してみるのである。

 痕跡があるから見つかるとは限らないのだが、あのときは顔を出してくれたのだ。

 でも今回はいない。以前見た場所に次もいるとは限らない、それでこそ猫である。

 諦めかけたら、その向かいにある駐車場で1匹発見。

一見何がなんだかわからない不思議な光景だが、車の横っ腹に隣の車とその足元で伸びてる猫が映っているのだ。クリエイティブショットで撮った1枚(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

一見何がなんだかわからない不思議な光景だが、車の横っ腹に隣の車とその足元で伸びてる猫が映っているのだ。クリエイティブショットで撮った1枚(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

 うまく隠れたつもりでも、車のメタリックな塗装に思い切り写り込んでたのだ。バレバレです。文明の利器、おそろしや。

 そっと回り込んでみるとこの通り。2台の車に挟まれて寝ておりました。

さっきの写真の種明かし。両側の車がきれいに鏡の役割を果たしてた(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

さっきの写真の種明かし。両側の車がきれいに鏡の役割を果たしてた(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

 この猫さんったら、けっこう人なつっこく、近寄っても平気で頭もなでさせてくれたのでうれしい。

近寄れるときは広角で撮ると迫力があっていい。猫って意外に車の影や下が好きなのだ(2013年5月 オリンパス XZ-10)

近寄れるときは広角で撮ると迫力があっていい。猫って意外に車の影や下が好きなのだ(2013年5月 オリンパス XZ-10)

 この白茶猫と戯れてると、どこからともなく、ほかの猫がこわごわ登場。隠れてた猫たちがそっと様子を伺いにくるのだ。そんな挙動もまた猫の面白さ。

 それが前ページ冒頭写真の2匹。奥にいる猫は以前見かけた猫とたぶん同じ。手前のサビネコをよく見ると片耳がカットされている。このあたりの地域猫として世話されているのだろう。

 この近くであと2匹見かけた。かなり似てるので親子だろう。

 茶色い長毛猫。胸元のふさふさっぷりを見るとわかる。顔のあたりがすっきりしてるのは冬毛から夏毛に切り替わったからじゃないかと思う。冬毛の時はライオンのように違いない。

胸元のフサフサした毛とキリっとした姿勢が立派な長毛猫。塀の上からそっとこっちを伺っておりました(2013年5月 オリンパス XZ-10)

胸元のフサフサした毛とキリっとした姿勢が立派な長毛猫。塀の上からそっとこっちを伺っておりました(2013年5月 オリンパス XZ-10)

 この長毛猫はかなり警戒心が強く、ときどき顔を出してはこっちをじーっと見てる。不用意に近づくと逃げてしまうのは必至で、こちらもネコを脅かしたくて来てるわけじゃないから、無理に近寄ったりはしない。

 そうしてると、右手奥でガサッと音がしてびっくりする。そっとそちらを見ると、低い塀の向こうから顔を出してるではないか。

 気になって様子を見にきたのだね。

 その顔がメスライオンっぽい。まだ若いのでさっきのと親子じゃないかと思う。

 勝手にライオン親子と名付けてみた。

そっと顔を出して様子を伺うメスライオンっぽい感じの猫。このあとまた隠れちゃいました(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

そっと顔を出して様子を伺うメスライオンっぽい感じの猫。このあとまた隠れちゃいました(2013年5月 キヤノン PowerShot N)

 見知らぬ土地で猫との出会いを楽しむ、という話でした。猫と出会うとなんか満足して帰途につけます。

 ちなみに、今夜(5月17日、深夜0:20~)の「タモリ倶楽部」に出演します。猫とは関係ないネタですがお暇な方はどうぞ。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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