会場にはVOXのエレキウクレレとミニアンプも
VOXブランドでは、スピーカー内蔵のエレキウクレレ「ELEUKU(エレウク)」の廉価版「VEU-33C」が登場。往年のVOX製ギター、ベースを彷彿とさせるTeardropシェイプのソリッド・ボディに、最大出力2Wのアンプとスピーカーを内蔵という、一見お手軽そうに見える仕様でありながら、幅広く使える万能選手なのであります。
電源は9Vバッテリー1本。スイッチオンでスピーカーから音が出るのはもちろん、出力端子をアンプやミキサーに繋げば、レコーディングやライブにも対応可能。ソリッドボディーなので、電源を切ると音がほとんど出ないサイレントウクレレ状態に。これを利して夜間練習にも使えるというオールマイティーぶりを発揮しながら、実勢価格で2万円台前半というお手頃さなのであります。
昨年夏に発売された「VEU-55T/VEU-55C」が日本製でテナーサイズが選べたのに対し、VEU-33Cは中国生産でネック長はコンサートサイズ(387mm)のみ。その代わりカラーバリエーションは4色展開となって、1.5万円ほどコストダウンを果たしている。
それではここで、日本を代表するウクレレ女子、tamamixさんの歌と演奏を、VOX公式ムービーよりお聴きください
最後はVOXの得意技であるミニアンプの新型「MINI3 G2」。ギター用のモデリングアンプでありながら、エレアコやキーボードなどのライン入力にも対応。先のELEUKEやKROME 61鍵なんかにも良いのではないでしょうか。単3電池6本で10時間駆動で、3kgという軽さ。「Bassilator」という回路を内蔵して、低音を増強したのが特徴なのだそうです。出力は最大約3W。
チューナー内蔵で、各種アンプのモデリングが11種類、リバーブやコーラスのようなエフェクトが8種類。通常の楽器用入力に、MIC入力、iPhoneなんかをつなぐAUX IN、そしてヘッドフォン端子付き。これを持ってポロッと出かけると、そこらじゅうでストリートライブが出来るという代物です。
というわけで今回も飛ばしまくっていたKORG。でも50周年の今年は、まだ4ヵ月が終わっただけ。残り8ヵ月でまた何か出てきたらと思うと、今ここで買うわけにも……と、ためらっているうちに、音のイメージはどんどん逃げていくのです。
最近よく思うのですが、KORGは楽器を作っているというより、メディアを作っているのではないか。今、この時代に合った音を出す機械(あるいは機会)を、ミュージシャンに先駆けて提供するメーカーなのではないか。そんな風にも思えてきました。きっと音楽はレコード会社が作るんじゃなくて、楽器メーカーとあなたが作るんですよ。
さあ、どうする、どうするんだ。volca、3つ行くのか行かないのか。6月まで皆で悩みましょう。そして他の楽器メーカーのみんなも頑張れ。
著者紹介――四本淑三
1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。