このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

International CES 2013レポート 第8回

CESで話題のThinkPad HelixとLT1423pの魅力をチェック

2013年01月10日 12時37分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

これは便利なタッチ対応USB 3.0ディスプレー
ThinkVision LT1423p

ThinkPad X1 Carbon Touch(左)と、それに接続されたThinkVision LT1423p

 米国ではすでに発表済みのタッチ対応Ultrabook「ThinkPad X1 Carbon Touch」と組み合わせて披露されたのが、USB接続タイプの小型ディスプレー「ThinkVision LT1423p」だ。13.3インチで解像度1600×900ドットのマルチタッチ対応ディスプレーパネルを備えたUSB接続ディスプレーである。ディスプレーコントローラーは、USB接続ディスプレーでは定番のDisplayLink社製だ。

 LT1423pの利点はUSB 3.0に対応し、ケーブル1本で電源から画面表示、タッチ操作の通信までを賄える点にある。通常のタッチ対応外付けディスプレーでは、映像信号用ケーブルとタッチ操作用のUSB、さらに電源ケーブルと3本のケーブルが必要になるが、LT1423pはこれ1本で済む。重さも330g程度と軽量化されているので、ノートPCと一緒に持ち運んで使うのも容易。ディスプレーサイズが近く、解像度が等しいX1 Carbon Touch(ディスプレーは14インチ)と組み合わせると、非常にしっくりとくる。

タッチ対応のThinkPad X1こと「ThinkPad X1 Carbon Touch」。こちらもまだ日本未発表だ。ぜひ日本市場でも発売を!

 タッチだからというだけでなく、Windows 8と組み合わせるのにも便利なディスプレーとなっている。Windows 8でマルチディスプレー環境を使う場合、Windows 8スタイルの画面はどれか1画面にだけ表示されて、それ以外には従来型のデスクトップが表示される仕組みになっている。そのため、Windows 8搭載PCにLT1423pをつなげて、スタート画面はタッチ対応のLT1423pに表示し、もうひとつの画面には常時デスクトップを表示するといった使い分けができる。

タッチで操作できる画面にWindows 8のスタート画面を表示して使えば、もう1台の画面は常にデスクトップ画面で使える

 Windowsストアアプリがまだ少ない現状では、サブディスプレー側にWindows 8スタイルを表示して、メインの従来型画面にデスクトップを広げるというのはかなり便利な使い方と言えよう。

 LT1423pにはUSB接続版だけでなく、無線LAN接続に対応した製品も用意されている。ディスプレーや解像度、タッチに関する機能はUSB版と同等で、接続が無線LANになるほか、バッテリーも内蔵する。そのため重さは1kg以上と重くはなるが、無線の利点を生かしてタブレット的に使うということも可能になる。

巨大なタブレットといった雰囲気もあるLT1423pの無線LAN対応版。表示やタッチの機能はUSB版と変わらない

 主たる用途ではないだろうが、無線でWindows 8が使える利点により、LT1423pをある種のシンクライアント的に使うという考え方もあるそうだ。見た目や操作感は大型のタブレットだが、あくまでPC部分は無線LANの先にある。だから仮にLT1423pが紛失・盗難にあっても、データ流出の危険性はないというわけだ。この説明を聞いた際には、目から鱗が落ちた。

 LT1423pの価格は、USB版が349ドル前後、無線LAN版は449ドル前後と想定されている。米国では2013年第1四半期にUSB版が発売の予定。無線LAN接続版は6月頃発売の予定とのことだ。日本でも人気を呼びそうな製品なので、ぜひ国内にも投入していただきたい!

前へ 1 2 次へ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中