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International CES 2013レポート 第5回

新旧交代のクアルコム基調講演で新Snapdragonが発表

2013年01月08日 20時29分更新

文● 小林哲雄

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Snapdragon 800/600/400/200は
年内に出荷予定

終始にこやかに、しかし緊張気味なのかプロンプターの位置のせいなのか、視線がやや上ずり気味だったクアルコム会長のポール・ジェイコブス氏

 International CESの開催前日夜に開かれ、CESのオープニングを飾る基調講演「プレキーノート」は、今年初めてクアルコム会長兼CEOのポール・ジェイコブス氏が担当した。昨年まではマイクロソフト会長が担当していたプレキーノートだが、マイクロソフトのCES撤退により、新たな顔となったのがクアルコムというわけだ。

 ジェイコブズ氏は、今やスマートフォンに欠かせないSoCである「Snapdragon」シリーズの一新を発表。プレミアムスマートフォンやスマートテレビ、タブレットをターゲットにする「Snapdragon 800」。中上級スマートフォンをターゲットにする「Snapdragon 600」を年内に出荷するという(関連記事)。

Snapdragonのイメージ動画で出てきた「小さいドラゴン」。小さいけど機敏に動き、吐く火も大き目というのが新SoCのアピールポイントらしい

 Snapdragon 800は、現行製品の「Snapdragon S4 Pro」比で75%の性能向上と、「28nm High Performance for mobile」(HPm)プロセスで製造することによる、低消費電力を実現する。

 CPUコアは新設計の「Krait 400」と呼ばれるもので、クロックは最高2.3GHzの4コア。GPUは「Adreno 330」になり、現行の「Adreno 320」の2倍の性能を実現するという。

 対応するメモリーは、LP-DDR3の800MHz駆動で、メモリーバンド幅は12.8Gbpsとなる。4G LTEは最高150MbpsとなるLTE Category 4までをサポート。さらに無線LAN規格としてIEEE 802.11acもサポートする。さらに画面の出力解像度は、2560×2048ドット(UHD)まで対応している。Snapdragon 800を搭載する製品は、今年中に登場するという。

ジェイコブス氏が左手に持っているのがSnapdragon 800とアピールしているが、小さくてよくわからない。見せる前にイメージ動画を見せたのは効果的だった

画面表示は2560×2048ドットまでのサポートする。フルHDを超えるということで「UHD」(Ultra HD)と称している

 一方のSnapdragon 600は、Snapdragon S4 Pro比で40%の性能向上を実現。CPUは「Krait 300」(最高クロック1.9GHz)、GPUは「Adreno 320」を搭載。対応メモリーLP-DDR3となっている。こちらはすでにサンプル出荷が始まっており、2013年第2四半期には製品が出荷されるという。

 なお講演中では触れられていなかったが、さらに下位に当たる「Snapdragon 400」「Snapdragon 200」も予定されている。こちらは普及帯およびエントリ製品に使われる。

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