このページの本文へ

ドコモ2012冬モデル:富士通「ARROWS V F-04E」 第1回

ゲーム機かっ!4コアCPU、2GBメモリー最強級の「ARROWS V」

2012年11月01日 23時00分更新

文● 盛田諒 撮影● 篠原孝志(パシャ)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

圧倒的なCPU性能
とにかく高いパフォーマンス

 最も気になるのは、CPUとメモリーという心臓部の実力だ。NVIDIA Tegra 3(以下、Tegra 3)は前世代モデルである、Tegra 2の約5倍という高いパフォーマンスを誇る。グラフィックスはおなじく約3倍の処理能力を持ち、フルHD動画(1080p)の再生も可能にした。

 パフォーマンスを測定するベンチマークソフト「安兎兎 AnTuTu」のスコアは、試作機で1万1723。細かく見ていくとCPUが6831、GPUが1553、RAMが2587、I/Oが752という数値になった。AnTuTu公式サイトのランキングを参考にするなら、国内メーカー製スマホの2012年冬モデルとしては最高クラスの成績ということになる。実際に使っていても、遅いと感じることは一度もなかった。

あくまで試作機のデータとはいえ、処理能力は国内最高クラスの成績に。製品版ではさらに性能が向上する可能性も十分考えられる

メモリーは余裕を持った2GB。重いタスクも余裕でこなせる

 3Dの性能がいちばん分かりやすかったのは、MADFINGER Gamesのオンライン対戦ゲーム「シャドウガン:デッドゾーン」(オープンβ版)。Wi-Fiで通信対戦していても、CGのくずれや表示のもたつきがなく、相手プレイヤーの動きに集中できた。画面が広く、解像度も高いため、目に入る情報の量も半端ではない。ステージの鉄錆び、金属特有のぬめり、キャラクターの影など、細かい演出までよく見えて、ゲームの世界に入っていきやすい。

 編集部きっての泥沼系ゲーマー、太田君が言うには「最近Androidのゲームが本格化したせいか、RAMの空きが少ないとハング(アップ)が多い気がするんですよね~」。実際ハングすることはなく、タッチにはかなり敏感に反応した。画面を指の腹で触っても誤動作することはなく、指先のタッチだけを拾った印象がある。タッチの精度の良さについては、次回のレビューでも詳しく紹介していきたい。

サードパーソン系シューティングゲーム「シャドウガン:デッドゾーン」。オンライン対戦、プレイ時の解像度がこれ(クリックで1280×720ドットの画像が見られます)

 高いグラフィックス性能が功を奏し、YouTubeやニコニコ動画もきれいに見られる。お気に入りのHD車載動画を見たときは、その美しさ、なめらかさに感動した。むしろYouTube公式チャンネルで配信されているアニメの画質が低いことに不満を感じてしまうほど。フルHD動画もコマ落ちでガタつくことはなく、なめらかだ。映画ポータル「Hulu」や、スマホ放送局「NOTTV」(ノッティーヴィー)を見るときもこれなら満足だろう。

 スペック面での雑感をまとめると、映像が美しく、処理が速く、製品版も予想をはるかに上回る動きをしてくれそうだ。重いゲームでも余裕を持ってプレイできるあたり、ゲームのために組みあげた自作PCのような感じで、男子感が一層高まってくる。

YouTubeのHD動画も、ガタつきなくきれいに見られた

 ちなみに店頭で性能を試したいなら、おすすめはGoogleのマップアプリ。衛星写真で地球全体を見ようとすると、海溝の深さまで見せてくれる。そのCGの美しさがとてもよく分かり、しばらくマップだけで遊んでいられた(決してヒマだったわけではない)。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン