電アス・ゲーム部 第23回
キャラクターゲームとしてもダンジョンRPGとしても良作です!
【趣味的1本!】『ウィザードリィ』好きも納得の怖くて派手な骨太RPG『ロストヒーローズ』
2012年08月28日 11時00分更新
育・集・死! ダンジョンRPG三原則を満たす傑作の誕生です!
ひとまず40時間くらいプレイ(未クリア)したんですが……やべえ、おもしろい! さすがはランカースといった感じで、ダンジョンRPGとしての完成度が非常に高いです。
これはあくまで個人的な持論にすぎませんが、傑作と呼ばれるダンジョンRPGは3つの要素を満たしていると思うんですよ。
まず1つ目は、“育成のおもしろさ”。『ロストヒーローズ』では、キャラクターの性能をさまざまな形でカスタマイズできます。敵を倒して稼いだポイントを消費してスキルを覚えたり、装備品を強化して能力をアップさせたりできる他、倒した敵が落とすチップを集めて、多彩な効果のフォースを取得することもできます。
このフォースはキャパシティ性となっており、1キャラクターに最大6つまでセットできます。敵から攻撃されやすくなるフォースをHPが高いキャラクターにセットしてオトリにするなど、戦略的なカスタマイズができるのがポイントです。
次に大事なのは、“集める楽しさ”。レアなアイテムを集めたり、図鑑を埋めていったりと、コンプリート欲を刺激されるダンジョンRPGはいいゲームです。この『ロストヒーローズ』は、その点もバッチリです。
特にユニークなのが、前述した敵が落とすチップの用途。先ほど説明したようにフォースを取得できるだけでなく、チップを集めるとバトル中に敵のHPや弱点を見られるようになったり、キャラ図鑑のプロフィールがオープンしたりと、さまざまなメリットがあるんです。
個人的にめちゃくちゃ悔しいのが、僕の大好きなクレージーゴンという怪獣(『ウルトラセブン』に登場)のチップが入手できず、いつまでたっても図鑑が埋まらないこと。うーん、マジで悔しいんですけど、だからこそコンプリート目指して遊び続けてしまうわけですな。
最後にあげるのは、“死の危険を感じる難易度”です。ダンジョンRPG黎明期の印象が強いこともあって、あまり簡単すぎるバランスだと物足りないんですよね。肌がヒリヒリするような死の危険と隣り合わせがちょうどいい……って、なんだかマゾっぽいですけど(笑)。
『ロストヒーローズ』は序盤こそそこまで極悪な難易度ではありませんが、それでもボスの連戦があったり、ザコ敵から受けるダメージが大きかったりと、昨今のゲームの中では難しいほうだと思います。実際、何度もゲームオーバーになっちゃいましたからね。ただ、負けてもバトル直前からリトライできるので、そんなにストレスは感じません。
といった感じで『ロストヒーローズ』は僕が考えるダンジョンRPG三原則をきっちりと満たす傑作でした。え? それってダンジョンRPGじゃなくて普通のRPGにも通じる三原則なんじゃないのって? まあ、たしかにそうかもしれませんね。でも、RPGとしておもしろいことに変わりはないので、細かい部分はご容赦ください(笑)。
もちろん、ダンジョンRPGのお約束である一方通行や隠されたショートカットなどはちゃんと用意されているので、全フロアの100%踏破を目指して探索する楽しさはしっかり味わえますよ。
また、徒歩ではなく戦艦“ライドマシン”に乗って探索するライドダンジョンも本作ならではのユニークなもの。巨大な強敵ばかりなので基本的に逃げながら進むことになる点と、戦艦のエネルギーをやりくりして戦う特殊なバトルシステムが展開するのが特徴です。通常のダンジョンとはプレイ感覚が違うので、ぜひ体験してみてほしいですね。
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