このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

電アス・ゲーム部 第53回

『拡散性ミリオンアーサー』これからゲームに盛り込んでみたいこととは?

鎌池先生&岩野Pにいろんなこと聞いちゃいました 第3回

2013年01月26日 18時00分更新

文● 電撃オンライン編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 スクウェア・エニックスから大好評配信中のiOS/Android用アプリ『拡散性ミリオンアーサー』の魅力をお届けする特集“電撃ミリオンアーサー”。全4回にわたってお届けする開発陣対談もいよいよ後半戦。今回は第3回目を掲載します。(第1回、第2回

 対談していただいたのは、プロデューサーである岩野弘明氏と、小説『とある魔術の禁書目録(インデックス)』の作者にして、本アプリのシナリオを担当した鎌池和馬先生。対談企画の第3回となるこの記事では、『拡散性ミリオンアーサー』の制作時に注意したポイントなどを中心にお届けしちゃいます!

アーサー王伝説をもとに描かれる鎌池流の新たな伝説

――アーサー王伝説を原点に『拡散性ミリオンアーサー』を作るうえでのポイントは?

鎌池先生:アーサー王伝説はマーリンの魔法と妖精の活躍が結構多くて、最初のうちにこの部分のアレンジは固めておかないとなと思いました。

――世界設定も独特ですよね。妖精が人間に決して協力的ではなく、首輪がないと意思疎通すらできないとか。

鎌池先生:妖精って、今でこそ小さくてカワイイものを想像するじゃないですか。でも、元ネタを調べてみると、実は軍神だったとか、結構ドロドロした部分も出てくるんですよ。それだったら、このネタはゲームにも取り込みたいなと(笑)。

最初にアーサーと行動をともにする3人の妖精。妖精は首輪を使って制御しないと人間に害をなす存在で、普段は森などに住んでいるとされている。また、“断絶の時代”に作られた、過去の遺跡を動かす力を持っている存在だ

――ゲームでは、第1部が描かれていますが、それ以降のシナリオについては?

岩野氏:現在は第3部まで書いてもらっています。第2部は年が明けて、2012年度内を目指しています。第3部については、今までとは違う形で提供しようと考えているところです。1つ1つクエストを用意していき、そのクエストごとにサブシナリオが用意されているんですね。それらをクリアすることでメインシナリオが解放されていくような、そういう形にしようかなと。それでこの形のネタを鎌池先生に提案させていただいて、それに合わせた形のものを書いていただきました。ですので、ゲーム的にも手を入れなきゃいけない部分が出てくるので、第3部はちょっとお見せできるまでに時間がかかるかもしれません。

鎌池先生:しかも第3部は、キャラクターがめちゃくちゃ多いんですよ(笑)。第3部はアーサーというよりは、円卓の騎士たちを中心にサブシナリオを作っているので、当然出てくるサブシナリオ用の騎士ごとに、いろいろなものを用意しなくちゃいけなくなるんですよ。

――毎月騎士カードが増えたり、サブシナリオが追加されたりしていく中で、そういうことも動いているわけですね。ちなみにこれらは毎月どれくらいずつ増えているのでしょうか?

岩野氏:カードはだいたい月で30枚くらいじゃないでしょうか。サブシナリオの数だと10から20くらいでしょうか。

毎月ガチャに新たなカードが追加される他、イベントなどで手に入る特別なカードも。今年の夏のイベントでは、アーサーや妖精たちが水着になったカードも登場した

――鎌池先生はすでにゲームでシナリオを手がけられたことはありますが、今回はオリジナルもののゲームのシナリオということで、大変だったところなどはありましたか?

鎌池先生:ゲームのジャンルがカードゲームに変わった時に、エクスカリバーの設定がガラリと変わったので、まずはそこをまとめ直すところが大変でした。それと、作業的に大変だったのは、大筋は同じシナリオなのに、3勢力分を書かなきゃいけなかったとこでしょうか(笑)。地味に作業量が多くて……。特に5章以降は、キャラクターがそれぞれ別で動いていくので。

岩野氏:ボイス収録の時なんですが、3勢力のルートで共通しているセリフもあるんですけど、実はその前後の流れで口調の強さなども変わっていたりとか、意外と大変な部分も多かったですね(笑)。

――妖精や“アヴァロン”など、本作ならではの設定が多数登場しますが、その中から特にお気に入りの設定などは?

鎌池先生:妖精まわりが気に入っています。それと、調べていくとマーリンには妹がいたという説が出てきて、これはザコカードだけど設定はきちんと練り込まなきゃと作り込んだりしたことも、今回の設定周りを考えていて楽しかったところですね。

――マーリンと言えば、この秋には“転換型マーリン”や“逆行型マーリン”というカードも登場しましたよね。

岩野氏:あれはですね、こちらの予想以上にマーリンの人気が高くなっていって、それならいっそマーリンの幅をさらに広げてみようかと(笑)。“転換型マーリン”は女の子に、“逆行型マーリン”は若かりしころのマーリンになっています。これらはガチャという形で出たのですが、アタリもあればハズレ(“逆行型マーリン”)もあるよねと(笑)。

イベント告知などで外見からは想像できないはしゃぎっぷりを見せるマーリン。そのためかユーザー間で不思議な人気が高まり、ついにはこのような女の子型のマーリンまで登場することに

→これからゲームに盛り込んでみたいこととは?(2ページ目へ)

前へ 1 2 次へ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中