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長~く使える極上のPCケース2012 第3回

長~く使える極上のPCケース2012【NZXT&コルセア編】

2012年07月25日 11時00分更新

文● 加藤 勝明

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 PCケースでの通気性と静音性は相反する要素だ。通気性を上げて冷却効率を重視したPCケースだとファンノイズが気になり、ファンノイズの封じ込めに徹した静音志向だと最悪の場合“窒息ケース”となる。第1回で紹介した「P280」「ELEVEN HUNDRED」が共通のシャーシから静音性重視と通気性重視へ派生していったように、PCケースはどちらかの方向へ特化するのが普通だ。
 しかし、CorsairのフラッグシップモデルとなるObsidanシリーズの最新モデル「550D」は、静音・通気どちらの構成も可能にした意欲的モデルだ。

Corsair「Obsidian 550D」

●URL:http://www.corsair.com/en/pc-cases/obsidian-series-pc-case/obsidian-series-550d-mid-tower-quiet-case.html
●実売価格:1万5000円前後

Corsair製PCケースのフラッフシップモデルとなるObsidanシリーズの最新モデル「550D」。静音性と通気性の両立を実現した意欲作

 Obsidanシリーズ独特の黒いソリッドなデザインはさらに磨きがかかり、フロントパネルを閉めた状態ではほぼ黒一色。余計な凹凸や切り返しのない面構えは、落ち着いたデスク回りにこそ相応しいデザインだ。

フロントパネルを閉めた状態では、モノリス板のような面構え。パネルはアルミの一枚板で作られており、開閉もそこそこの重みがある。パタパタ開閉するパネルとはひと味違うのだ

フロントパネルを開放した状態。大抵のPCケースでは、パネルを開けるといきなりファンなどの臓物が見えるものだが、550Dではひたすら隠すことに徹している。ちなみにパネルのヒンジはないので、どちらから開けることも、パネルを完全に外してしまうこともできる

今流行の中も背面も黒で統一されたデザイン。特に装備面での特徴はないが、背面ケースファンの上端とケースの天井に距離があること、さらにサイドパネルを取り外すためのリリースボタンが左右に1つずつ装備されている点に注目したい

 では550Dの特徴である通気性と静音性をチェックしていこう。まず両サイドパネルおよびフロントパネル裏側に吸音性のあるスポンジシートを張ることで静音性を追求。フロントパネルの建て付けがかなり良く、フロントの吸気口を塞いでしまいそうだが、ちゃんとコーナー部分にスリットが設けられており、高発熱のパーツを仕込むのでなければデフォルトの静音重視のままで使っていける。

フロントパネルの裏側にはびっしりと吸音スポンジが貼られている。フロントファンのすぐ前にはプラスチック製のカバーがあり、ファンノイズが直接漏れる訳ではないのだが、念には念を入れて、ということなのだろうか

フロントファンを覆うカバーはワンプッシュで着脱でき、その下にはシート状のエアーフィルター、さらにその中に2基の120mmファンという構造になる。このプラスチック製カバーの裏側にもスポンジが貼られているのは驚きだ。通気性を重視するならこのカバーも取っ払うべきだろう

フロントのプラスチック製カバーを付けたままでも運用できるよう、ちゃんとカバーの脇に吸気用のスリットが設けられている。当然ながら吸気力は「フロントパネル閉」<「フロントパネル開放」<「カバー開放」の順で高くなる

ああ

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