PCケースでの通気性と静音性は相反する要素だ。通気性を上げて冷却効率を重視したPCケースだとファンノイズが気になり、ファンノイズの封じ込めに徹した静音志向だと最悪の場合“窒息ケース”となる。第1回で紹介した「P280」「ELEVEN HUNDRED」が共通のシャーシから静音性重視と通気性重視へ派生していったように、PCケースはどちらかの方向へ特化するのが普通だ。
しかし、CorsairのフラッグシップモデルとなるObsidanシリーズの最新モデル「550D」は、静音・通気どちらの構成も可能にした意欲的モデルだ。
Corsair「Obsidian 550D」
●URL:http://www.corsair.com/en/pc-cases/obsidian-series-pc-case/obsidian-series-550d-mid-tower-quiet-case.html
●実売価格:1万5000円前後
Obsidanシリーズ独特の黒いソリッドなデザインはさらに磨きがかかり、フロントパネルを閉めた状態ではほぼ黒一色。余計な凹凸や切り返しのない面構えは、落ち着いたデスク回りにこそ相応しいデザインだ。
では550Dの特徴である通気性と静音性をチェックしていこう。まず両サイドパネルおよびフロントパネル裏側に吸音性のあるスポンジシートを張ることで静音性を追求。フロントパネルの建て付けがかなり良く、フロントの吸気口を塞いでしまいそうだが、ちゃんとコーナー部分にスリットが設けられており、高発熱のパーツを仕込むのでなければデフォルトの静音重視のままで使っていける。
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