PCケースでは薄手のスチール板が多用されるにつれ、スチールの割に軽く安価な製品が出回るようになったが、こうしたPCケースは安っぽくて嫌だ、という人も多いだろう。側面や天井のペコペコしたPCケースに思い入れたっぷりのパーツを組み込んで気分が出る訳がない。中身のパーツ選びにかけた情熱を受け止めるにふさわしいPCケースが必要となる。
そこで辿り着くのが、アルミ製の高品質PCケースに異様なまでのこだわりを見せるAbeeの「AS Enclosure X3」だ。
Abee「AS Enclosure X3」
●URL:http://www.abee.co.jp/Product/CASE/AS_Enclosure/X3/index.html
●実売価格:4万9980円前後
がっしりと組まれたシャーシやの剛性感はもとより、工作精度の高さも他社製PCケースにはあまり見られない特徴だ(ただ工作精度が高すぎて、適当に組もうとすると詰まるのも欠点だが)。
特に肉厚のアルミから削り出されたフロントパネルのシャープさは別格。ファン用の通気孔をデザインに溶け込ませたデザインは見事だ。コーナーのエッジもかなり鋭く、ヌルい曲線で誤魔化したPCケースがオモチャのように見えてくるだろう。
さて、この製品の一番の見どころはマザー全体を底面から冷やす独自の冷却機構「DBI(Dynamic Buttom Intake)」だ。ケースの底面は平面ではなく鞍のように盛り上がっており、両サイド底部から吸気、その空気をマザーおよび電源ユニットに当てるという設計になっている。底面から吸気するケースなんて珍しくない(前述のSS-TJ04Bもそれだ)が、側面下部から吸気を行なうこと、さらに底部のファンで電源ユニットも冷やすというのもAbee独自のものだ。
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