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2年連続の女王戴冠なるか? 5年目のミクGTプロジェクト 第25回

GSR関係者インタビュー最終回

清濁併せ呑む! 安藝社長が見据える初音ミクGTの未来

2012年07月03日 18時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部

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チャンピオンを獲った! 2台体制になった!
次の一手は何になるのだろうか?

 合計13時間にも及んだ関係者インタビューシリーズも、ついに最終回! トリを飾るのはもちろんこのお方、チームの総帥であり、グッドスマイルカンパニー、グッドスマイルレーシングともに社長を務める安藝貴範氏。2011年冒頭のロングインタビューでは、チャンピオンはまだ先と言っていたが、その年に王者になってしまった心境はいかに!? また、2012年シーズン第2戦富士で早くも優勝したが、そのときのインタビューも合わせて掲載する。

※このインタビューは2011年末(と2012年5月の富士戦後)に収録しました。

安藝貴範氏。言わずと知れたフィギュアメーカー・グッドスマイルカンパニー社長。SUPER GTに痛車と個人スポンサー制度を持ち込み、ついにはチャンピオンにまで上り詰めた。自身も大のクルマ好きであり、アメ車(コルベット)が一番好きだという。一番新しく買ったのはトヨタ・スポーツ800(ヨタハチ)

フィギュアメーカーがレース界を席捲した年

──2011年冒頭のインタビュー(関連記事)では、今年チャンピオン取れればラッキー、長い目で見て数年はこの体制でやっていきたいとおっしゃっていましたが、いきなりチャンピオンになってしまいました。

安藝 さっぱり計算違いでしたね(笑)。とくにセパン戦ではこんなに早く勝てるとは思ってなくて。チーム全員がセパンでは優勝は無理って言ってましたから。われわれが勝てないというよりも、他のチームのほうが有利だろうという分析だったんです。

 練習走行始まる前までは「セパンはせっかくだから行っておこうかな」みたいな、観光気分で(笑)。日本では秋葉原のパブリックビューイングが盛り上がっていたんですよね?

──ハンパない盛り上がりでした! ほとんど男ばっかりなのに、さらに暑苦しくなって(笑)。とくに番場コールの一体感はすごかったです。

安藝 いいなあ。僕らはサーキットから帰る途中でケイ君(ケイ・コッツォリーノ選手)がアップした動画を見て、盛り上がりました(笑)。

──2010年まではテールエンダーから中盤グループがなかなか抜け出せませんでしたけど、2011年シーズンの3戦目でいきなり優勝して、安藝さんとしてはどのような気持ちでしたか?

安藝 優勝できて「よっしゃー!」って気持ちはもちろんありました。ただ、番場選手を起用した責任感というか、それがずっとあって。結果的に僕が強硬に彼を起用したんで。いや、自分としてはそんな強硬に言ったつもりはなかったんだけど(笑)、今年(2011年)を逃したら彼はドライバーとして終わってしまうかもしれないと。「番場はイヤだ」と言い張る谷口選手をなんとか説得してこのチームに来てもらったので、(番場選手には)結果を残してもらいたかった。

 1戦目、2戦目は谷口選手も「番場は良い仕事した」って言ってて、セパンでもドライバー交代時には十分マージンあるから大丈夫だろうと送り出したら、途中から「あららら?」という展開になっちゃうし。ピット裏で、谷口選手の解説付きでレースを見てるんだけど「あ、やった! またやった!」みたいなことを言われるから、もう僕も途中から番場選手が最後まで凌ぎきれると思えなくなっちゃって(笑)。日本でも盛り上がってるだろうし、ここでやっちゃったら非常にマズイなあ~と。もしあそこで抜かれてたら、みんな激怒しちゃってたでしょう? ヘタするとクビとか。誰かひとりに不幸を乗せることはしたくなかったので、勝ったうれしさ以上に安心したという感じでしたねえ。番場選手の成長ストーリーも2011年のテーマにあったので、感動をみんなでわかちあえてとても良かったです。

2011年度のレーシングミク。個人スポンサー特典である、ねんどろいど(左)とfigma(右)

──谷口選手のすごさも同時に思い知らされましたね。

安藝 今までレースを知らなかったファンにも、谷口信輝という選手の実力を示した結果になりましたね。セパンでの優勝が良くも悪くも2011年のチームの雰囲気を作り上げました。

──谷口選手に対する安藝さんの評価はいかがですか?

安藝 「勝つ」と言ってはばからないところがいいですよね。2010年までは、そんなこと言ってるの僕だけでしたから(笑)。2011年の全レース含めた彼の勝率はハンパないでしょ。ピンチになったのはもてぎのシビックレースくらいだと思うんですけど、あれもファイナルラップで諦めずに前の1台を抜いたからアクシデントが起こってもチャンピオンになれたわけで、彼の勝利への執念はすごいですね。大ファンになりましたよ(笑)。

──鈴鹿戦の雨のスリックも鳥肌立ちましたね。

安藝 谷口選手だから、チームとしてもあのギャンブルに乗れたわけで、彼じゃなかったらあの作戦を主張しなかったと思うし、チームからもOKが出ないでしょう。そういう意味では谷口選手中心のチームでしたね、2011年は。

2011年のハイライトのひとつ、雨の鈴鹿でのスリック作戦。非常にリスキーだったが、ポイント圏外から復活し、最終的に5位にまでなった。谷口選手の勝利への執念を内にも外にも見せつけた一幕

鈴鹿応援シート発売開始!(7月24日締め切り)
1000kmのドラマを見逃すな!

開催日時
8月19日(日)
場所
鈴鹿サーキット(現地集合・現地解散)
主催・運営
ASCII.jp
応援エリア
メインスタンドV1席 特設応援シート
詳細
【関連記事】夏の1000kmを熱烈応援! SUPER GT鈴鹿戦応援シート発売
申し込み先
キャラアニ
※本件は、アスキー・メディアワークスからチケット販売・決済業務をキャラアニに委託するものです。購入時にご登録いただいた個人情報は、チケットの発送およびグッズ引き渡し等の必要業務目的に限り、アスキー・メディアワークスおよびキャラアニにて使用します。
締め切り
7月27日24時まで(※都合により、これより早く販売終了する場合があります)

※観戦券は8月18~19日とも有効ですが、応援シートは19日(日)のみの設置です。18日(土)は自由席扱いとなります
※売上金の一部はチームの運営資金に充てられます

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