自動クロックアップ機能なども搭載
気になる機能として「GPU Boost」と「TXAA」をピックアップしておこう。
「GPU Boost」は消費電力をモニタリングし、電力に余力があれば動作クロックを定格以上に引き上げる機能だ。このためGeForce GTX 680の動作クロックは、定格時のBase ClockとGPU Boost時のBoost Clockの2つが存在している。Boost Clock時は1058MHzで、定格(1006MHz)の約5%増にとどまるが、オーバークロック時はBoost Clockもクロックアップするため、効果が高くなる。
TXAAは新しい技術を用いたアンチエイリアス機能で、従来のMSAAよりも低負荷で滑らかな画像を実現することが可能だ。ただし、TXAAに対応する3Dゲームはまだなく、これから各ゲームメーカーがTXAAを採用したゲームを製作することになるので、TXAAの恩恵を受けるのはもう少し先になりそうだ。
なお、アンチエイリアスに関してはNVIDIA FXAAもサポートする。NVIDIA FXAAとTXAAにより、ジャギーのない滑らかなグラフィックスを重視するユーザーには、新GPUはかなり魅力的なものとなっている。
ディスプレー環境もGPU側で改善
GeForce GTX 680は、ディスプレー環境も改善されている。垂直同期を有効にしている時に、フレームレートが落ちる現象を自動的に回復させる映像安定化技術「Adaptive V-Sync」を新たにサポートし、3画面立体視の「3D Vision Surround」や、4画面出力にも対応している。
ベンチマーク環境
それではベンチマークテストを見てみよう。GeForce GTX 580とRadeon HD 7970の2枚も準備し、合計3枚のビデオカードでの比較となる。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i7-3960X」(3.3GHz) |
マザーボード | Intel「DX79SI」(Intel X79 Express) |
メモリー | DDR3-1333 4GB×4 |
ビデオカード | GeForce GTX 680(リファレンスモデル) GeForce GTX 580(リファレンスモデル) Radeon HD 7970(リファレンスモデル) |
SSD | PLEXTOR「PX-128M2P」(128GB) |
電源ユニット | ENERMAX「EPG600AWT」(600W) |
OS | Windows 7 Ultimate SP1(64bit) |
グラフィックドライバー | ForceWare 296.10 / ForceWare 300.99 /Catalyst 12.2 |
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